釣れる魚と海水温の関係【波止釣り対象魚の適水温】

どうも、ガチろっくんです。

新型コロナの問題だけではありませんが、もう2ヶ月ほど釣りに出掛けていません。

そういうわけで、今回は久しぶりに魚の習性というか特性に関する釣り雑記になりますが、堤防釣りで釣れる魚と海水温(適水温)の関係について紹介します。

釣行記事はあるがままを書けば良いので簡単に仕上がりますが、釣りネタについて紹介するときは、そうはいきません。

足りない知識の補充や、明らかに間違ったことを言っていないかを色々と調べ回るので時間が掛かります。

時には記事1本で20時間近くに及ぶことも・・・実は今回がそんなパターンの内容です。

 

因みに、シーズンによって狙うターゲットを変える管理人の釣行スタンスでは、これまであまり魚の適水温を意識することはありませんでした。

しかしながら、変温動物である魚にとっての水温は、棲息場所はもちろん、補食や回遊活動などの活性に大きな影響を及ぼす要素です。

ターゲット固定で釣行に出る釣り人さんの中には、水温を測ってから釣り場を決定したり、その条件に見合ったタックルやスタイルを決定するといった方も多いことでしょう。

ここでは、そこまで詳細には紹介できませんが、堤防釣りで釣れる魚の適水温に合わせて、実際に釣れる時期と海水温の状況なども確認してみたいと思います。

 

釣れる魚と水温の関係【波止釣り対象魚の適水温】

前述の通り、魚類は変温動物であることから自分で体温を調節できないため、体温はまわりの水温にほぼ一致してきます。

厳密に言えば、魚の種類によって身体活動や捕食により水温よりもずっと高い温度を保つものもいます。

また、一部の魚には恒温性の魚と言われるものもいて、体温をある程度維持できるようです。

しかしながら堤防釣りで釣れる魚には、そのような生体機能はなく、魚種特有の生きやすい水温(適水温)があるだけです。

すなわち、魚類は個々の特性により、活動するのに最も適した水温(最適温)に近い環境を選択するという行動によって、体温を調節しています。

この体温調節がうまくいっている環境にいる時は、捕食を伴う活動が活発に行われる、いわるゆ活性が高い状況が維持されます。

もちろん海釣り対象魚の活性の高さは、潮の干満(潮汐)や塩分濃度、昼行性と夜光性あるいは朝夕のマズメ時などの時間帯、ベイトの発生度合い、波浪に伴う生息環境の変化、その他諸々の様々な要素が絡んできます。

ここでは水温に焦点を当てた内容となっているため、その他の要因は省いて記載しているので、その点については予めご認識下さい。

少し反れましたが話を戻すと、逆に水温変化により最適温にから外れてくると、捕食を伴う活動の低下、いわゆる活性が低いと言われる状況になります。

更に夏の水温上昇や冬の水温低下のように大きな環境変化が起こってくると、今度は適水温からも外れてくるため、水温の安定する沖の深場へ出てしまいます。

そうなると、波止釣りに出掛けても、狙った対象魚がそこにいない、あるいは少ないという状況になってしまいます。

釣りをする際に最も重要な要素である『魚がいる場所へ釣行に出る』という点が満たされなければ、それは当然釣果を上げるのが至難になるということですね。

 

堤防釣りで釣れる主な魚の適水温と最適温

前置きでは、ごくごく一般的な釣りの知識を、できるだけ簡単に紹介しました。

それでは、実際に堤防釣りで釣れる魚の適水温について、分かりやすいように対象魚を適当な属性分けして表に纏めてみます。

また、一部の魚については、ある程度信用できそうな最適温や生存温度についても記載しておきます。

 

属性 適水温最適温生存水温
青魚マアジ16℃~25℃19℃~23℃10℃~
マイワシ15℃~24℃20℃程度-
マサバ14℃~19℃15℃程度-
タチウオ15℃~25℃23℃程度7℃~28℃
ハマチ18℃~28℃20℃程度8℃~
サゴシ12℃~24℃15℃~18℃-
上物クロダイ10℃~30℃15℃~25℃5℃~34℃
メジナ16℃~20℃18℃程度5℃~32℃
マダイ10℃~25℃15℃~20℃7℃~30℃
サヨリ12℃~26℃18℃~20℃-
底物キス14℃~28℃18℃~22℃8℃~
カレイ5℃~22℃8℃~18℃2℃~
マゴチ16℃~26℃20℃~22℃10℃~
ヒラメ15℃~25℃18℃程度2℃~
根魚メバル8℃~28℃12℃~16℃-
カサゴ7℃~23℃12℃~20℃-
アイナメ8℃~20℃12℃~16℃-
アコウ15℃~26℃20℃~23℃12℃~
軟体系アオリイカ16℃~25℃18℃~23℃14℃~32℃
コウイカ13℃~25℃15℃~20℃-
マダコ15℃~25℃20℃程度7℃~30℃
その他シーバス10℃~28℃15℃~23℃3℃~35℃
カワハギ15℃~28℃20℃~24℃9℃~30℃
キュウセン15℃~25℃--
マハゼ20℃~25℃--

魚と水温との関係については、研究論文や関連サイトを使って調査しましたが、魚種によってはかなりバラツキがありました。

上記の記載情報は、管理人の独断で平均的なデータを採用していますので、その点はご理解ください。

【適水温】は魚が捕食を伴う活動を行う水温であり、概ね釣果を得ることが出来る水温と考えてもらえば良いかと思います。

【最適温】は適水温の中でも、最も活性の上昇が期待できる温度帯で、より釣りに適した海水温になります。

なので、出来るだけ最適温の条件に見合った時期や釣り場に釣行に出ることをお勧めします。

因みに表の数値を確認してもらえば分かりますが、周年釣れるクロダイ(チヌ)やシーバス(スズキ)は、適水温の範囲が広いのはもちろん、最適温についても幅広くなっています。

釣れる期間が長いほど、もしくは時期を問わない魚において、この傾向は強くなると考えれば良いでしょう。

同時に、適水温が広くても最適温から大きく外れるタイミングでは、釣果はあまり期待できないかもしれません。

 

魚の生息レンジと水温(水深によって温度は異なる)

海は水温が変化しにくく、同一日内での時間帯による水温変化はそれほど気に掛ける必要はないかもしれません。

それ以上に重視すべきは、対象となる魚の生息域の水深による温度変化です。

海には結構な深さがあり海流もあるため、表面の海水温と底付近の海水温は異なります。

ターゲットとなる魚の生息レンジの温度を測るのは困難なので、水深によってどの程度ズレが生じるのか知っておくことが重要です。

一例として大阪湾のあるポイントで得られた年間水温の推移で紹介します。

大阪湾の水温の推移(表層と水深10m)

大阪湾の水温の推移(表層と水深10m)

上図は浜寺航路にある観測ポイントで得られた温度データのうち、表層付近の海水温と10m深度の海水温をプロットしてみました。

温度推移を見れもらえば分かりますが、大阪湾奥の年間海水温は表層が10℃~28℃程度で推移し、10mポイントでは10℃~25℃程度で推移しています。

比較的高い水温で推移する大阪湾奥では、大抵の魚にとって年間を通して生存水温を下回るような厳しい水温環境はなく、一年のうちの相当な期間が先に紹介した魚の適水温に合致します。

ただし、2月と3月は10℃をきる程度まで温度が下がるため、適水温を割る魚が沖の深場へ落ちていくのは避けられません。

ここで月毎の表層と水深のあるポイントでの海水温を比較してみましょう。

3月中旬から9月中旬ころまでは表層温度の方が10mポイントよりも高く、その後年が明ける頃までは同じ程度の温度で推移し、前述の2月と3月においては10mポイントの方がわずかながら高くなって逆転しています。

10mの水深でも逆転が起こり、かつ年間の水温変動範囲が小さいわけですから、低温に弱い魚たちがより水深のある沖を目指すのも頷けます。

そして注目すべきは、夏場の水温差です。

もっとも気温が高く、それに合わせて水温も急上昇する7月後半から8月中旬の夏場には、表層水温と10mポイントでも最大5℃程度の温度差が生じています。

もちろん観測ポイントによってこの差は変わりますが、時期によって水温差が生まれる傾向は変わらないでしょう。

対象魚にもよって狙うレンジは変わるので、水温を気に掛けて釣りをするのであれば、これらの傾向は覚えていて損はないでしょう。

因みに、水温1℃の変化は気温にすると人で言うところの5℃程度の変化に相当すると言われています。

海水魚は0.1℃以下の温度変化を感知することが出来ると言われており、急激な温度変化を好みません。

水温差が大きい時期は、狙うレンジを水温がより安定する深めに変えてみるというのも一つの方策になります。

ただし、同じ最適水温の中でも、水温は上がる方向へ動くと活性が上がりやすいとも言われていることも合わせて覚えておくと良いでしょう。

なお、当然のことですが、同じ湾内でも少しポイントが離れるだけで水温は変わります。

水温を気に掛けるのであれば、まず自分の釣り座付近の水温を測る必要があるということですね。

 

堤防釣りで釣れる魚の時期と水温との関係性

先に紹介した年間の海水温度の推移は、浜寺航路にある観測ポイントのものでしたが、須磨や岸和田でもそれほど大きな変化はありませんでした。

比較的データが揃っていたのと、夏の海水温の差がより如実に表れていたので浜寺を採用しました。

そして、最後に堤防釣りで釣れる魚の時期と水温推移から、どの程度適水温や最適温に合致しているのかを纏めてみました。

 

堤防釣りで釣れる魚と水温の関係性

堤防釣りで釣れる魚と水温の関係性

対象に取り上げた魚は、いずれも波止釣りで人気の高いアジ、シーバス(スズキ)、メバル、アオリイカ、クロダイ(チヌ)、キスの6種類です。

アジ、シーバス、メバル、アオリイカは表層水温の推移から適水温と最適温になる時期を抜き出して矢印で示しました。

クロダイとキスは底物として10mポイントの水温推移から、適水温と最適温になる時期を抜き出して矢印で示しました。

各々の対象魚が釣れる時期は青塗りで、良く釣れる時期は緑塗で期間を示しています。

さて、どの程度合致しているか確認してみましょう。

 

【アジ】

豆アジが出始める5月末頃から12月中旬くらいまでが釣期で、7月~10月くらいが最も活性が高い時期となります。

7月、8月を除けば適水温に合致しており、最適温の時期も概ね合致しています。

前述のように浜寺観測ポイントは、特に7月と8月の表層温度が高く、そのデータで矢印を引いているので、そこがズレの原因と考えられます。

【シーバス】

厳冬期の1月と2月を除けば、ほぼ周年釣れる魚ですが、適水温は周年をカバーしているので合致しています。

ベストシーズンとも言える4月と5月、そして秋シーズンの10月、11月の大半において水温はシーバスの最適温度となっています。

幅広い水温で釣れる魚ですが、そんな中でも好シーズンと最適温が合致していることで、釣れる時期と水温の強い関係性を感じます。

【メバル】

メバルは初春の魚というイメージですが、堤防釣りでは実は年間を通して比較的釣果が上がる魚です。

実際に適水温の範囲が非常に広いという特徴がありますが、その反面温度には敏感で、最適温の範囲はそう広くありません。

しかしながら、ベストシーズンとも言える3月~5月を、最適温がシッカリとカバーしています。

メバルもまた、釣れる時期と水温の関係性が強い魚だと言えるのではないでしょうか。

【アオリイカ】

アオリイカのシーズンは、春の親イカの時期と、秋の新子の数釣りの時期に分かれるターゲットです。

今回の観測ポイントではアオリイカは釣れませんが、大阪南部から和歌山北部はそれほど温度推移が変わらないので、参考にはなると思います。

一目ご覧頂ければ分かりますが、アオリイカが釣れる時期と、適水温や最適温になる時期が驚くほど一致しています。

アオリイカについても、釣れる時期と水温の関係性は相当に高いものと考えられます。

【クロダイ】

シーバスと同様、1月と2月の厳冬期を除いて堤防釣りで周年釣れる魚の代表格ですが、適水温は一年を通してカバーされています。

また、最適温も5月以降で年内一杯となっており、夏から秋にかけての活性の高い数釣りシーズンもキッチリカバーされています。

3月と4月の大物狙いの好シーズンがカバーされていませんが、この時期は乗っ込みシーズンなので、最適温に届かない水温帯でも十分な釣果が期待できるといったところでしょうか。

【キス】

5月後半から11月くらいまでが釣れる時期で、適水温はほぼ完全に一致しています。

活性の上がり始めるハイシーズンの6月~8月にかけては、最適温となっているようなので、キスもまた水温と釣れる時期の一致性が高そうです。

 

以上、人気のターゲットを6種類だけ取り上げてみましたが、もう十分ですね。

対象魚が釣れる時期と海水温の関係性は、魚種特有の適水温や最適温に十分合致していると言えそうです。

もちろん、水温が全てではないということは冒頭に記載した通りですが、それを抜きにしてもここまで一致するとは思いませんでした。

冷夏や暖冬など、その年によって気温は変化するのと同様に、もちろん海水温も1℃や2℃の温度変化があります。

その年によって魚の接岸時期が変わったり、魚種によって釣果の良い年と悪い年があるのも、海水温の推移によるところが大きいのでしょう。

今回は色々と調べてみて、自分自身初めて知ったことや改めて学んだことも多くありました。

本記事をご覧頂いた方にとっても有益な情報提供となれば幸いです。

 

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