どうもガチろっくんです。
今回は、淡路島は由良沖の船釣りで、マダイ狙いの船サビキの釣行の模様をお届けします。
もともと淡路への釣行は、ここ最近の釣行記録の元となっている釣り週間と銘打った長期休暇の最後の締め括りとして出掛ける予定でした。
残念ながら、その時は、『風が強く波も高いけどどうするか?』と前日に連絡をもらい、致し方なく次の機会にしようという話になっていました。
乗せてもらう船は、管理人の親戚にあたる漁師さん(以下、兄ちゃん)の船で、今回も親父殿と弟君の同行となりました。
管理人としては、昨年12月以来の船釣りですが、実は前々から試してみたいと思っていたこともあったので、非常に実りある釣りになりました。
さあ、果たしてその得たモノやいかに・・・
淡路島の由良沖で船釣り 真鯛狙いの船サビキ(鳴門サビキ)を試す
【釣 行】
2018年 11月 11日(日) 7:00~12:00
場所:淡路島 由良沖
天気:晴れ
潮 :中潮
市販の鳴門サビキを1つだけ購入し、由良漁港に6時キッカリ到着
この日は管理人宅で親父殿と合流し2時半に出発して弟君を迎えにいく予定だったが、時間を過ぎても親父殿は姿を現さない。
痺れを切らして電話すると、まだ家を出ていないとお袋様が電話で応える。
『なんでやねん!』
仕方なく先に弟君を迎えに行き、管理人宅に戻って来たのが3時過ぎ、ちょうど同じタイミングで親父殿も到着する。
急いで荷物を積み、バタバタの状態で出発したのは、3時10分のことだ。
淡路島の由良漁港に6時着の約束で、管理人宅から最速で2時間半ほどだが、途中釣具店にも寄りたいし、ゆっくり落ち着いて向かうつもりだったのに、もうすでに貯金はすべて使ってしまったカタチだ。
途中、フィッシングマックス芦屋浜店に寄って買い物をする。
親父殿と弟君は、何も必要ないとのことだが、どうやらいつも通り漁師の兄ちゃんがいつも用意してくれる仕掛けを使うつもりのようだ。
その時々で結構シモリの深い場所にも連れて行かれるので、オモリだけは自分達でも用意することが多いが、それも十分あるらしい。
管理人は、市販の真鯛サビキ(いわゆる鳴門サビキ)を試してみたかったので、あれこれ吟味したかったが、そんな時間もないので、仕方なく強度だけ合わせて幹糸(モトス)が短め(全長6mほど)のサビキを適当に1つだけ購入した。
「何がしたいんや?そんなんで釣れへんやろ?」
親父殿と弟君は変な顔をするが、それはもちろん、兄ちゃんが用意してくれる仕掛け(兄ちゃんはチモトと呼ぶ)と、市販の鳴門サビキで釣果に差が出るのかを確認したかったのだ。
いつも何の疑問も抱かずに当然のように用意してもらった仕掛けと擬似餌を使っているが、本当にそれが良いものなのか・・・
兄ちゃんは、「これでないとダメ」とばかりに、擬似餌に使うビニールに数万円出してオーダーメイドで作らせている。
過去に試作品で相当な投資を行ってきた完成形がそこにあるようだが、果たしてメーカー製品とでどれだけ差が出るのか。
単純に知っておきたいし、自分で検証できるチャンスなどほぼないので、今回はそれを決行するのだ。
その後、コンビニで食料を調達し、車の中で腹ごしらえをしながら、何とか6時5分前と時間通りに由良漁港に到着した。
いつもながら一番遅い出船 こんなんで大丈夫かいな?
ちょうど日が上り始めたタイミングだが、周囲ではすでに出船している船の方が多い。
兄ちゃんに出してもらう船釣りでは、いつもながらのことだが、マズメ時に釣り場にいた試しがない。
この後、ひょんな事から兄ちゃんが手に怪我をして一旦家に戻るのに付き合い、時間は過ぎて行く。
更に戻って来てからタックルを準備するが、親父殿と弟君の準備が異様に遅く、先に船に乗り込んでいる管理人はヤキモキする。
そうこうしているうちに、時間はもう7時、我々が出港する時には、周りはほぼすべて出払ってしまっていた。
『こんなんでエエんか?』と突っ込みどころが満載の出だしだが、いつも何とかなるところが不思議だ。
今日も問題なければ、それはそれで良いのだが、出来れば食いの良いタイミングで、買ってきたサビキを試したかったという思いが残る。
由良沖でタイサビキ開始するもほとんど当たらず
かくして、遅めの出船になったが、ポイントへ向かって船を走らせる。
およそ15分程で到着したが、この時間帯はほとんど風もなく、波の高さも気にならない程度だった。
早速、買ってきたサビキを底まで落とし、少しずつ巻き上げてくると、『ゴンッ、ゴツゴツ』と当たってくる。
幸先良くヒットし、巻き上げてくると30cmほどのイサキだったが、船へ抜き上げるときに外れてしまった。
ただ、『ん?これはもしかして、鳴門サビキいけるか?』と、タイサビキに大きな期待を抱く。
管理人は兄ちゃんと一緒の側面で釣っているので、互いの様子が良く分かるのだが、兄ちゃんのファーストヒットもイサキのようだ。
ところが、その後、船を流しながら仕掛けの上げ下げ、誘いを行うも管理人には全くもってアタリが出ない。
兄ちゃんは早くもマダイを上げているたが、ただ、この時点で「今日は食わん」と言っている。
まだ、始めたばっかりで、しかも釣ってるのに食わんって・・・漁師の感覚は理解できないが、その感覚は見事に的中する。
この後、コンスタントに釣るのは兄ちゃんだけで、管理人一向にはアタリすらない。
水深40m、棚は底から8m~10m、言われた通りにスローな誘いと巻き上げを行うが、全く当たらない。
自ら魚探(魚群探知機)を覗きに行くが、群れは決して小さくない。
『アカンわ、食わんわ。よーけ映ってるけどなぁ。』と兄ちゃんに泣きつく。
「どんならなぁ。じゃけ、コチのチモト使えよ。」
そうだ、管理人にはまだ兄ちゃんの仕掛けと擬似餌に変えるという選択肢もあるのだ。
この時は兄ちゃんの仕掛けを、そのまんま使っていたのは親父殿だけだった。
弟君も擬似餌は同じものを使っていたが、船に弱いというのもあり、仕掛けは扱いやすい3mほどの短いものを使っていた。
二人も同じように釣れていなかったが、この二人では、兄ちゃんの仕掛けでも釣れないというには無理があろう。
かれこれ1時間近くは市販のタイサビキで試し、日も完全に上がってしまって、もはや万事休すという感じなので、悪い方の満を持しての登場だと言えるだろう。
恐るべし、漁師の仕掛け! 明らかすぎる市販のサビキとの差!
自分のポジションに戻り、早速仕掛けをチェンジし、擬似餌のビニールをチョンガケする。
ヒト流し目・・・変化なし。
フタ流し目、仕掛けを落としていく・・・
底を取り、少し待ち、わずかな誘いを掛ける。
『ゴツゴツっ』
ビシッ!ゴンゴンゴンゴンっ!
ウソやろ、おい! 入れた瞬間やんか。
『来た、これはタイや。タイやタイや。』
ようやくのマダイのヒットに、嫌が応にもテンションが上がる管理人。
ちょうど後ろに立っていた親父殿が「ホンマや、これはタイや、デカイな。」と言って、これまたテンションが上がってタモを持ってくる。
『いやいや、タモ使うほど、そんなでかない。いや、デカイけどや・・・』
これはデカイ!と言いたいが、手応えで分かるので微妙な気分である。
無事にタモに収まったのは・・・
35cmクラスのキレイなマダイだった。
開始から1時間が過ぎていたが、ようやく1本目の本命を上げ、ホッと胸をなで下ろす。
恥ずかしながら、マダイの初ヒットでテンションが上がった管理人のショートムービーはコチラ
あれだけ流しても、ピクリとも反応しなかったのに・・・いやいや、まさかなぁ、出会い頭的な一匹かもしれないとまだこの時点では、用意してもらった仕掛けの偉大さを信じ切れていない。
そう思いながら針を外していると、兄ちゃんの方から「大きめのタモおくれ」と聞こえてきて、そのまま親父殿は船尾へ向かう。
イケスにタイを掘り込み、管理人も見に行くと、すでに獲物は上がっていた。
「コマイけぇ、メジロじゃ。要るの?」と兄ちゃん。
『メジロやったら要る要る、おいといてよ。』と管理人。
「ハマチも要るの?」と兄ちゃん。
『ハマチは・・・美味い?』とちょっと返答に困る管理人。
「分からん、食えんことはないやろけど。」と微妙な返事が返ってくる。
「なんでも置いといてや。」と親父殿は応えるが、自分絶対ハマチ持って帰らへんやん!と、ツッコミたい管理人。
このやり取りが納竿後にハマチのなすり合いでエライ目に合うことを、この時は分かっていなかった。
そして、再びマダイ釣りの話に戻るが、途中ポイントを変えながらになるが、釣りを再開しても管理人に2匹目、3匹目とサイズは30cmクラスだが順調に釣果を伸ばす。
この間、25cm以下でリリースしたチャリコやイサキも上げているので、先ほどの沈黙が嘘のようだ。
こうなってくると、もはや疑う余地もなく、仕掛けと擬似餌の違いとしか言いようがない。
親父殿と弟君は、一体何をどうしたらそんなにアタリのない状況が続くのか不思議な位だ。
弟君にはビニールだけでなく、はよ兄ちゃんの仕掛けに替えろと伝え、親父殿には『釣り方教えたろか?』と檄を飛ばす。
兄ちゃんも二人のことが気になるのか、ちょくちょくコチラまで様子を伺いに来る始末だ。
どうやらビニールの付け方にもコツがあるようだ。
そして、弟君にも「コチのチモト使えよ。」と。
そうこうしているうちに、またまた管理人にアタリ!
うまくヒットさせるも、『軽いなぁ、小さいわ。』と兄ちゃんに話しかけていたら、突然竿が引き込まれる。
『あれ?やっぱデカイわ。これ何?』と聞くと、「ハマチじゃ。」と兄ちゃんが答える。
いやいや、ハマチの引きやないでと思っていたら、ダブルで掛かっており、素早く取り込めず走り回らせてしまったために、反対側で釣っていた親父殿と弟君の仕掛けとオマツリしてしまった。
このオマツリを解くのに、下を向きながらゴソゴソしていたら、気分が悪くなってしまったので、管理人の釣り座を親父殿に明け渡し、しばしの休憩をする。
いつも、『下向いてたら気分悪なるから、遠く見ながら釣りせいよ。』と船に弱い弟君に言っているのに、今回は自分が酔ってしまったようだ。
しばらくすると、親父殿と弟君にも待望のマダイがヒットし、ようやく船全体に活気が出るが、管理人の気分は優れない。
もうアカン! 1回吐いて再チャレンジ
少し休んで、さあボチボチ再開するかと、仕掛けを下ろしていくと、後ろで親父殿が「これは、エライ引きや!」とはしゃいでいる。
「これ何、兄ちゃん」と尋ねる親父殿。
「ハマチじゃ。」と応える兄ちゃん。
『エッ、やばいやん。遊んでやんとはよ上げてや。』と親父に催促する管理人。
「いや、めっちゃデカいねん。これメジロやで。」となかなか寄せてこれないので、管理人と弟君も一度仕掛けを上げようとすると・・・
『アカンやん、もうすでに絡んでるがな!』と管理人。
更に「俺のも引っ張てるわ。」と弟君。
引き上げてくると、先の管理人と同じように、これまたハマチがダブルヒットしていた。
「よっしゃ、外してくれ。」と管理人に告げる親父殿。
『おいおい、マジかいな。また俺が解くの・・・』渋々オマツリを解く管理人。
親父の分を解いた後、弟君とのオマツリを解いている最中に・・・ウプッ・・・
『アカン、もうさすがにヤバいわ。』と弟君に解くのを託す。
ちょっと横になった方がエエかなと、横になった瞬間、グルグルと頭が回り船縁へ行って、ウゲッ~~~
何度も乗せてもらっているが、船釣りで吐くのはこれが初めてだ。
もともと体調を崩し気味だったこともあろうが、吐くという行為自体、一体何時ぶりなのだろう。
変わらず気分は優れないが、ただ一回吐いた事で、少しだけ回復したようだ。
オマツリについては、結局、管理人の仕掛けの方をカットしたので、ここで改めて市販のサビキを試してみることにした。
・・・ヤッパリ当たらない。
この頃になると、アタリは更に遠のき、兄ちゃんもしきりにポイントの移動を行いながら流していたが、一応親父殿も弟君も25cm以下のリリースサイズを含めて、マダイはヒットさせていた。
『おかしいなぁ、ヤッパリ仕掛けか。』ともう正午が近いので、ボチボチ終わろかという話になる。
ダメ押しで試してみたいので、あと3回だけ流してもらうように伝え、もう一度兄ちゃんのチモトにチェンジする。
・・・ゴツッゴツゴツ・・・
ビシっ、ヒット!!
獲物は軽いが、やはり間違いないようだ。
上がってきたのは、マダイとイサキのダブルだった。
もはや、疑う余地もなく、正直参った。
兄ちゃんの仕掛けと擬似餌が秀逸なのは分かっていたが、市販のものと比べたことはなかったので、まさかここまで変わるとは思っていなかった。
例え時合以外の真昼間でも、これまで船に乗せてもらって釣れなかったことなどないが、その理由がハッキリと分かった。
自分達は釣っているつもりでも、実はポイントの流しだけでなく、これだけの後ろ盾があって釣らせてもらっていたんだと。
やっぱりプロの漁師は違うなぁと、改めて認識させられたところで、この日は納竿となった。
本日の釣果とタックル
【お持ち帰り】
真鯛(マダイ):28匹(45cmまで)
イサキ:8匹(35cmまで)
メジロ:1本(64cm、3.1kg)
ハマチ:7本(50cmまで)
【リリース】
チャリコ、イサキ:多数(25cmまで)
写真だと大漁に見えるが、釣果のうち、実に2/3程度は漁師の兄ちゃんが釣ったもので、管理人一行の確保は3人合わせてマダイ10匹に満たずでした。
今日は悪い悪いと言っていながら、リリースも合わせると一体どれだけ上げていたのだろう。
ただ、ほとんどのマダイは30cmクラスで、50cmクラスが1匹も上がらなかったので、どちらかというと数よりもサイズの方が悪いというのがあったのかもしれません。
【本日のタックル】
本釣行で使用した管理人のタックルの主要品のみ、以下に紹介しておきます。
- ロッド:シマノ ロッド ホリデー FUNE 船 50-240 2.4m
- リール:カストキング(KastKing)リール Royale Legend
- ライン:OPA PEライン 500m 4編 5色カラー 2.5号 (35lb)
- 仕掛け:漁師さんの自作胴突き仕掛けとビニール
管理人一行としては、決して大漁とはいきませんでしたが、悪いながらも結果的にはまずまずの釣果となりました。
ただ、兄ちゃん的には納得がいっておらず、悪い日に来たけぇ、また来いよと・・・
これでもクーラー2台に満タンなので、もうこれ以上釣って帰っても、持って帰れないんですけどね。
特にハマチが難儀で、余計なことを言った親父殿に無理くり1本、弟君が渋々6本持って帰ることになりました。
しかし、来るたびに驚かされますが、この日もプロの漁師と言うのは、別次元で釣りをしているかのように感じさせられました。
仕掛け一つで明らかな差が生じ、そして同じ仕掛けを使っていても、さらにこれだけの差が生じる。
もちろん自分のフィールドというが大きいのでしょうが、我々がどれだけ多くの知識を持ち、腕を磨いても、決して到達できない領域で生きている気がします。
そんな兄ちゃんの口癖は、『いくつになっても勉強じゃ。』と、80を過ぎても新しいソフトルアーやカブラなども試している話しも聞く。
兄ちゃんももういい歳で、船を出せるのもそう長くはないので、今のうちに色々と教えてもらっておかなければと思う今日この頃です。
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