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イワシの処理方法(2) 生姜煮と蒲焼きの捌き方と調理方法

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タレを絡めて焼く

11月も中旬に入り、管理人が住むここ大阪でも、一雨ごとに本格的な冷え込みが訪れるようになってきており、釣り人にとっての厳しい冬がもうそこまで迫ってきていることを実感させられるようになりました。

いよいよサビキ釣りも終盤で、徐々に数釣りも期待薄となり、替わって投げサビキでの大アジ狙いが面白くなって来る頃でしょうか。

ただ、今回の紹介記事はタイトルにあるように、イワシの処理方法についての内容であり、前回紹介記事の続きになります。

前回記事をご覧になる方はコチラからどうぞ icon-arrow-circle-down 

 icon-caret-square-o-right イワシの処理方法(1) 簡単で速いウロコ取りとお刺身用の捌き方

 

前回記事では、イワシの処理のスタートとなるウロコ取りと、お刺身用の捌き方について、簡単で迅速な方法について紹介しました。

ここでは、イワシ料理の定番となる生姜煮と、多少の面倒はあるものの食べて美味しい蒲焼きの捌き方や料理方法(レシピと呼べるほど、大層なものではありません)について紹介します。

前回同様、シーズン真っ只中の、もう少し早い時期に紹介できれば良かったのですが、動画と合わせた記事にしたくて手間取りました。

今シーズンの青物釣りは既に納められた方もいると思いますが、来シーズンの参考にでもなれば幸いです。

 

目次

イワシの簡単で迅速な処理方法 – 生姜煮と蒲焼の作り方-

イワシは漢字で書くと「鰯」であり、字を見て分かるように生命力も身体も弱く、青魚の中でも鮮度が損なわれやすい魚です。

ここではなるべく簡単で迅速なイワシの処理の方法について、二種類の調理法に分けて紹介します。

なお、先にも書きましたが、いずれの調理パートにも共通となるイワシのウロコ取りについては、前回の記事で既に紹介済みですので、もしウロコ取りからご覧になる場合は、まずはコチラをどうぞ

 icon-caret-square-o-right イワシの処理方法(1) 簡単で速いウロコ取りとお刺身用の捌き方

 

それではまず、イワシ料理の定番である生姜煮から紹介しましょう。

 

生姜煮用のイワシの捌き方

一重にイワシの生姜煮といっても、小型のカタクチイワシを料理するのか、ウルメイワシやマイワシを料理するのでは、その行程が少し変わってきます。

ここでは、波止のサビキ釣りでよく釣れる15cm程度のウルメやマイワシを使います。

イワシの前処理について、指で処理する方法と、包丁で迅速に捌く方法の二種類について紹介しますが、まずは、指で処理する方法からいってみましょう。

 

イワシの頭を落とす

まずは頭を落とす

親指をイワシの首の部分に突き立てて、頭と胴体を首の位置で腹側へ折ってやります。

 

内臓も一緒に引き抜く

同時に内蔵も引き抜く

そのまま頭を引き抜いてやると、内蔵も一緒に引き抜かれてきます。

頭を折るときに、親指を差し込み過ぎると、内蔵が切れてしまうので注意しましょう。

 

腹を裂く

腹を裂く

腹は指を通していくだけで簡単に裂けますので、親指でも人差し指でも、やり易い方法で開いて下さい。

 

腹を洗う

開いた腹を洗う

開いた腹にはまだ内蔵が残っていますので、これを外しながら水で洗い流します。

臭みの原因となる血合いも、シッカリと取り除いて下さい。

煮物用としてイワシを指で処理する方法は、以上の手順で終了です。

 

捌きの前行程であるウロコ取りも指で行えば、包丁もまな板も必要ありません。

処理するイワシの数が20や30であれば、この方法で行うことで洗い物も少なくてすみます。

それでは次に、大量のイワシを煮物用として処理する場合の方法について紹介します。

 

包丁で頭を落とす

頭を切り落とす

エラの後ろ辺りに包丁を入れ、頭を落とします。

 

包丁で腹を落とす

腹を切り落とす

次に内蔵を全て落とすつもりで、思い切って腹を落としましょう。

中途半端に包丁を入れると、内蔵を切ってしまい、まな板を精一杯汚すだけでなく、この後の洗いの行程にも時間が掛かるようになります。

再度念を押しますが、腹側は捨てる位の気持ちで、思い切って包丁を入れて下さい。

 

腹を洗う

洗いはほぼ血合いだけ

腹を落とした後は、一応内蔵周りを洗いますが、腹腔ごと切り落としているので、中骨下あたりの血合いを洗い流すだけでキレイになります。

多少イワシの身を水に晒すことになりますが、捌いた後にすぐに調理に入るので問題ありません。

包丁を使った生姜煮用の捌き方は、非常に簡単な3ステップで行えますので、大量のイワシを捌くにはうって付けの方法です。

 

煮物用のイワシ

煮物用のイワシ準備完了

以上で、煮物用のイワシの処理の紹介は終わります。

いずれの方法も一長一短ありますが、捌くイワシの大きさや数によって、どちらで行うか判断してもらえば良いでしょう。

それでは、次にここで捌いたイワシを使って、最もシンプルな生姜煮の調理方法の紹介を行います。

 

イワシの生姜煮の作り方

まずは、生姜煮用の出汁について説明します。

 

煮物用の出汁

煮物用の出汁

生姜煮なので、まずは生姜を用意しますが、ここでは生姜1個の半分を、そのまま薄切りにしています。

もちろん生姜も一緒に食べるつもりであれば、柵切りや千切りにしても良いでしょう。

そして適当でもそれなりの味に纏まる煮物用の出汁は、面倒なので全て軽量カップで調製しました。

おおよそ砂糖50cc、味醂50cc、料理酒50cc、醤油50cc、そして最後に水が100cc程度でOKです。

今回、出汁300ccで40匹程度のイワシを煮ますので、一見すると出汁が全然足りないようにも見えますが、煮ていくとイワシから水分が出てくるので、少な目で用意して丁度良くなります。

また、通常の煮物をする時よりも、出汁は少し濃い目で調製しておいた方が味がシッカリ入ります。

出汁を用意したら、スライスした生姜を浮かべて、上の写真のように一煮立ちさせましょう。

 

イワシを投入

イワシを投入

出汁が沸騰したら、イワシを全て入れて下さい。

炊き始めはイワシが出汁に浸かっていませんが、すぐにシンナリしてきて、出汁の量も増えますので問題ありません。

 

出汁が沸騰

ここまで強火を維持

すべてのイワシが入り、ある程度出汁に浸かった状態で、なおかつ出汁が沸騰しきってボコボコと泡が出るまでは、強火を維持します。

上の写真のようになれば、火を弱火に落として落し蓋をします。

 

sardine-boiled-ginger-012

アルミホイルで落し蓋

ここでは、アルミホイルを使って落し蓋をします。

アルミホイルの中心付近に軽く穴を空け、蒸気の逃げ口を作ってあります。

この状態で出汁が煮詰まっていくまで、弱火で煮続けます。

 

sardine-boiled-ginger-013

イワシの生姜煮の完成

弱火に変えてから20分程度が経過し、煮物の状態を一度確認してみましたが、まだまだ出汁の残りが多く、煮詰まったとは言えない状態でした。

そこからさらに弱火で15分ほど煮続けると、写真のような状態になり、どうやら丁度良い程度に煮詰まったようですので、これで火を止めて完成です。

 

イワシの生姜煮

イワシの生姜煮

熱い状態よりも一旦冷まして、もっと欲を云えば、1日寝かせた方が身がしまり、味も深く入って美味しく食べられます。

イワシの生姜煮は簡単な料理で、熱くても冷やしても美味しく食べられ、さらに調理後5日程度は普通に日保ちします。

ただし、食べる前には必ず一旦火を入れ直しましょう。

この料理は、イワシを釣り過ぎた時に、イワシを大量に消費できる必須調理法なので、ご存じない方はぜひお試しください。

 

イワシの生姜煮の作り方については、捌き方も含めた動画をご用意していますので、宜しければ動画で作業の様子をご覧下さい icon-arrow-circle-down

 

イワシの蒲焼き用(フライやムニエルもOK)の捌き方

次はイワシの蒲焼きの作り方について、まずは、蒲焼き用の捌き方についてになりますが、これはイワシの開きを作ることになりますので、蒲焼きだけでなく、フライやムニエルにしても良いと思います。

それでは早速・・・

 

包丁で頭を落とす

頭を切り落とす

まずは、エラの後ろ辺りに包丁を立て、頭を落としましょう。

 

腹を開く

腹を開く

出来るだけ包丁の先を使って腹を開いていきます。

この写真は包丁が少し深く入り過ぎているので、あまり良くありません。

こうなると内臓が切れてしまい、出血が多くなりますので、ご注意下さい。

 

腹を洗う

流水で腹を洗う

内臓を引っ張り出し、流水で血合いも除きながら、腹を洗います。

 

イワシを開く

イワシを開く

腹側の中骨の下から包丁を入れて、背中に抜ける前に包丁を止めます。

下側を包丁で押さえたまま、上側を開いてやれば、切るべき所まで完全に切れていなくても、イワシの身は柔らかいので開けます。

因みに、開きは背開きでも出来ますが、奥方様に言わせると、小さなイワシは腹開きの方がやり易いそうです。

 

中骨を取り除く

イワシを開く

開いたイワシの頭側から、中骨の下へ包丁を入れて、包丁を細かく前後させながら、尻尾の方へ滑らせていきます。

 

腹骨を切る

腹骨を切る

イワシが小さければ調理後の腹骨もそれほど気になりませんが、小さなお子さんが食べるのであれば、腹骨は両側とも身ごと大胆に落としてしまいましょう。

 

背ビレを切る

背ビレを切る

最後に開いたイワシを合わせ、背びれと背ビレ付近に付いている骨を一緒に切り落としてしまいましょう。

煮るのと違って、蒲焼やムニエルなどは、骨が柔らかくなることは少ないので、とにかく骨が残らないように、大胆に切っていきましょう。

 

イワシの開き完成

イワシの開き完成

15cm程度の小さなイワシですが、開きが出来上がりました。

次にもう1点、20cmを超える大き目のイワシで指で開きを作る方法についても、簡単に紹介しておきます。

 

イワシを指で開く(1)

腹側から親指を差し込む

ウロコを取り、頭と内臓の処理は済ませてあります。

まず、写真のように左手に尻尾側、右手に頭側が来るように両手でイワシを受けた状態で、親指をイワシの中骨の上際へ差し込みます。

そして片側ずつになりますが、左の親指は尻尾側へ、右手の親指は頭側へスライドさせ、骨から身を外していきます。

両側を少しずつ進めても良いし、片側だけ先に背付近まで進めて、もう一方を後から進めても構いません。

 

イワシを指で開く(2)

イワシを開く

両親指とも背付近まで身と骨を外せたら、イワシを反転させるような感じで開きます。

 

イワシを指で開く(3)

中骨を外す

中骨をつまみ上げるような感じで、頭の方から順に、身から中骨を外していきます。

ここは多少苦戦するところかと思いますが、うまくいけば腹骨も一緒に外せますので、慎重に行って下さい。

 

イワシを指で開く(4)

尻尾付近で中骨を切り落とす

頭の方から順に中骨を外していき、尻尾付近まで来ましたら、中骨を折ってしまうか、切り落として下さい。

 

イワシを指で開く(5)

イワシの開きの完成

指で処理したイワシの開きの完成です。

包丁を使うのが苦手で開きが出来ない方でも、イワシであれば指で開くことが出来ますので、一度試してみてはいかがでしょうか。

それでは、これらのイワシを使って、簡単お手軽な蒲焼きを作ってみましょう。

 

イワシの蒲焼の作り方

イワシをフライパンで焼く

イワシを焼く

フライパンに少量の油をひき、小麦粉をはたいたイワシを、皮目から焼いていきます。

両面ともこんがりと焼け色が付くまで焼きましょう。

 

タレを絡めて焼く

蒲焼きのタレ投入

蒲焼きに使うタレは、砂糖と醤油が大さじ2、料理酒と味醂が大さじ1の配合でOKです。

市販の蒲焼きや焼き鳥のタレ(濃いものは薄めて)を使っても良いでしょう。

イワシに粉をはたいているので、タレを投入して少し焼くととろみが出ますので、火を消して完成です。

 

イワシの蒲焼(1)

小さなイワシの蒲焼き

説明の必要もないくらい、簡単に出来上がります。

尻尾を除けば、ほぼ骨に当たることもないので、小さなお子さんでも嫌がらずに食べてくれるでしょう。

 

イワシの蒲焼(2)

大き目のイワシの蒲焼き

コチラは大きめのイワシで作った蒲焼きです。

大き目とは言っても、釣ってきたイワシなので20cmを少し超える程度のイワシです。

やはりコチラの方が、食べ応えはあります。

以上で、蒲焼きの調理方法の紹介を終わります。

 

なお、イワシの蒲焼きの作り方についても、捌きの方法を中心とした動画をご用意しましたので、宜しければ動画でもご確認下さい icon-arrow-circle-down

 

以上、今回は2回に分けて釣ってきたイワシの捌き方(処理方法)や、調理方法について紹介しました。

他にも様々な捌き方があると思いますが、今回紹介した方法は非常に簡単に処理出来る方法で、魚の処理に不慣れな方でも十分に対応できると思います。

もちろん、調理したイワシも美味しく食べられます。

イワシは簡単お手軽にたくさん釣れるだけあって、ついつい釣り過ぎて大変な思いをされる方も多いことでしょう。

出来るだけ処理と調理の労力を減らし、せっかく釣って帰った栄養満点のイワシなので、手で出来る処理などは子供さんにも手伝ってもらったりしながら、皆で楽しく美味しく頂きましょう。

 

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