カワハギ釣りのエサと言えば、どのようなものを思い浮かべるでしょうか。
青イソメ、マムシといった虫エサ、活きエビやオキアミなどのエビエサ、アサリや磯場なら現地調達が可能なフジツボ、カメノテといった貝エサでも釣れますね。
悪食で知られるカワハギは、どのようなエサを使っても釣れるといっても過言ではありません。
この中で最も代表的な釣りエサにあたり、カワハギ釣り師の利用も多いのが生アサリや冷凍アサリです。
カワハギの集魚に使う撒き餌として販売されている配合エサにも、アサリエキスといったものが含まれ、アサリはカワハギの大好物として扱われています。
晩秋から冬にかけて堤防釣りでも肝パンの良型が釣れるカワハギですが、水温の低下とともに沖にでていってしまうこともあり、基本的には船釣りでのターゲットです。
乗合船の利用であれば、船宿が生のムキ身、殻付きアサリ、冷凍アサリなどを用意してくれており、エサの心配をする必要はないでしょう。
一方、堤防釣りでアサリを使う場合は、ムキ身にされた生のアサリの冷凍パックを購入して使う釣り人が大半だと思いますが、そのままではあまり扱いやすいエサとは言えず、価格も非常に高いというデメリットもあります。
それゆえ、アサリを使わずに他のターゲットにも使える汎用的なエサを使って、カワハギを狙う人の比率が高くなってしまうのが現実でしょう。
ただ、やはりカワハギの最強エサはアサリであり、アサリを避けることで釣果が下がってしまえば、本末転倒の残念な結果が残るばかりです。
ここでは、安い冷凍アサリを使って、堤防釣りでも爆釣可能な、アミノソルトを使ったアサリの処理の方法や、釣り針へのアサリの付け方について紹介します。
カワハギ釣りの最強エサ~アサリの処理と付け方で堤防釣りでも大爆釣!
実は管理人自身も、以前は波止釣りに出掛ける際、カワハギ釣りにアサリを用いることはなく、青イソメをメインに使っていました。
というのも、カワハギは他のエサ取りと同じように日が昇ってからの日中からでも釣れるので、メインの釣りの朝の時合が終わり、ひと段落ついてからカワハギを始めるというスタンスで臨み、メインの釣りでもないのにカワハギ専用のエサを用意するという考えがありませんでした。
ただ、青イソメはエサ持ちが悪い!
そして、マムシはエサ持ちも食いも良くなりますが、とにかく値段が高く、もともとほとんど買わない!
そんな感じで、持参することの多い青イソメを仕方なく使っているという感じでしたが、その考えを改め、カワハギを本気で釣るならやはりアサリを持っていくというスタンスにしました。
上の写真は昨年(2021年12月)出掛けた一般的な波止釣りでのカワハギ釣果ですが、午前11時からの3時間半でマルハゲ41匹、ウマヅラハギ5匹の釣果です。
この日は午前中に別の釣り場で、アオリイカのヤエン釣りやアコウのロックフィッシュゲームを楽しみつつ、そこでもカワハギ狙いを併用して11匹釣っていたので、トータル50匹オーバーのカワハギ釣果となりました。
以前のように青イソメを使っていればまず不可能な釣果だったと思いますが、アサリを使ってうまくやれば、防波堤からの釣りでも短時間で爆釣できることを示した良い経験になりました。
この釣りの様子については、すでに釣行記事で紹介していますので、ご興味のある方は以下の記事をどうぞ。
実釣の話になり少し本題からずれましたが、それでは本題の上記の釣りで使ったアサリについて紹介していこうと思います。
デメリットはほとんどなく、メリットばかりの内容になるので、是非ともご参考にどうぞ。
安い冷凍アサリをアミノエキス入りのソルトで処理する方法
前述のように、釣りエサ店で販売されている生アサリのムキ身は、小パックで400円~500円、500gほど入った大パックなら1,500円くらいと、非常に高価です。
しかも、そのまま使うとヌルヌルして扱いづらく、エサ持ちも良い方ではないので、はっきり言ってデメリットだらけです。
当サイトで紹介するカワハギ用のアサリは、業務用スーパーで売られている安価な冷凍アサリを使い、これをアミノソルトで締めていきます。
この冷凍アサリは生ではなく、半ボイルしているといった感じです。
業務用スーパーでは500gで500円前後で販売されており、釣りエサ店のアサリと比較すると、1/3程度の価格で入手可能です。
カワハギのエサとしては少し大粒ですが、このあたりは使い方次第でどうにでもなり、後でエサの付け方としても紹介します。
アミノソルトには、マルキューの『バクバクソルト』を使用して紹介しますが、特にこだわりはなく、ダイワの『アミノソルト』でも問題ありません。
リキッド(液状)ではなく、パウダー(粉上)のものをご用意ください。
まず冷凍アサリを常温放置し、自然解凍させます。
そこにあら塩を直接ぶっかけ、アサリの表面にまんべんなく塩がいきわたるようにまぶします(手荒れの心配のある方は、手袋をしてください)。
冷凍アサリ500gに対して、あら塩100g程度でOKですが、細かい分量を気にする必要はありません。
塩をまぶし終えたら、常温で2時間ほど放置します。
時間を置けば、浸透圧の差でアサリから水分が抜けてきます。
生アサリと違ってボイルされているので、それほど多くの水分は抜けず、また水分を抜きすぎるのも良くないので、管理人は2時間程度と少し短めで行っています。
時間経過後は、水抜きしたアサリを2つに分けます。
というのは、管理人自身は終日カワハギ釣りをすることはないので、一度の釣行で数時間なら1パックの半分で十分です。
一度カワハギ釣りに出掛けると、そのシーズンで次があるかどうか分からないので、とりあえず無駄にならないよう半分だけ次の工程に進めることにしています。
カワハギ狙いに頻繁に出掛ける方や、終日の釣りになる方は全量に対して次の工程に進んでもらえば結構かと思います。
次にアミノ産酸入りの塩で締めていきますが、コチラは一応分量を決めています。
水抜き前重量として冷凍アサリ250g(半パック分)に対して、バクバクソルトを40g使用しています。
バクバクソルトのボトルは600円程度で320g入りなので、冷凍アサリ4パック分作れるということになります。
すなわち、カワハギ釣りでどれだけ多くアサリを使う人でも4回の釣行分(1回のエサ代は650円程度)、管理人のように半パック程度の使用なら8回の釣行分(1回のエサ代は350円程度)を自作できます。
同じように満遍なくまぶしたら、再度2時間程度常温で放置します。
放置後は、再び少しだけ水が抜けたのが確認できるはずです。
また、バクバクソルトを使った後だと、アサリがオレンジ色に染まっているのも確認できます。
アサリのアミノソルト締めはこれで完成なので、釣行が翌日なら冷蔵庫で、もっと後日になるのなら冷凍庫で保管しておきます。
ちなみにバクバクソルトの成分のほとんどは塩なので、始めの塩〆の工程抜きで、いきなりバクバクソルトで締めることもできるのですが、その場合はバクバクソルトがたくさん必要になりコストが上がるので、管理人は塩締めを先に行っています。
いかがでしょうか、カワハギ用の冷凍アサリを使った自作エサは簡単に用意でき、しかも非常に安価で済むので、これで爆釣するなら一度自作してみようという気になりませんか。
エサは釣り場でアミノ酸漬けアサリを準備してもOK
因みに、塩で締めたアサリを釣り場で、バクバクソルトで締めて使うということもできます。
管理人のように、残り半分は塩締めした段階で冷凍庫に保管しておく場合は、改めて家でバクバクソルトで処理する必要はありません。
先に紹介した釣行時のアサリは、以下の方法で自作したものを使用しています。
塩締めしたアサリはすでに準備済なので、あとは釣り場に持参するバクバクソルトを用意するだけです。
一番楽な方法は、バクバクソルトをビニール袋にでも量り取っておき、アサリと一緒に釣り場へ持参する方法です。
釣り場でザルを使って、手で混ぜるというのも面倒ですからね。
釣りの現場で解凍されたアサリを、バクバクソルト入りのビニール袋の中へ入れます。
そして、シャカシャカポテトのように、ビニール袋を振ってアミノソルトを満遍なくまぶし、エサを入れておく容器に移せば完成です。
時間とともに、容器の底には少しだけ抜けた水が溜まりますが、エサの使い勝手には何ら悪影響はありません。
冷凍アサリは生のアサリに比べて食いが悪くなるという意見もありますが、管理人自身は決してそうは思っていません。
もちろんそういうシチュエーションもあるのでしょうが、生でもエサ持ちをよくするために、塩やアミノソルトで締めて使うのは常套手段です。
少なくとも、堤防釣りでは工夫次第で冷凍アサリでも十分な釣果を出せることは実証済なので、使ったことがない方は、是非とも一度お試しください。
カワハギ釣りでアサリを使う場合のエサの付け方
冷凍アサリを使う場合の工夫については、前述のとおりですが、カワハギ釣りにアサリを使う場合のもう一点重要なことを紹介しておきます。
それは冷凍アサリのエサの付け方です。
冷凍アサリは生アサリと違って、わりかしエサの形状がしっかりと残っており、固定されているので付けやすいというメリットもあります。
左の図が1個そのままで、右が2つに分解したものです。
生のアサリでは形状が崩れたものや、分解しようとするとグチャグチャニなったりしますが、冷凍アサリはボイルされており、なおかつ塩で締めているので、非常に扱いやすいです。
赤丸が水管と一緒に外れる部分で、ここには貝柱も一緒に引っ付いてきます。
水管と貝柱は身がしっかりとしており、釣り針が通しやすい部分です。
また緑丸はベロと呼ばれる部分でコチラも身がしっかりしており、青丸はワタ(内臓)でカワハギが最も好んで食いつく部分です。
アサリを1個まるまま付ける場合、基本的な刺し方はアサリの水管から刺し入れ、ベロを通してワタに近い部分に針先を持ってきます。
カワハギはまずワタの部分を狙って啄んでくるので、針掛かりを良くするためにワタに近い部分に針先をもってくるということです。
ただし、船釣りと違って堤防釣りで釣れるカワハギのサイズはシーズン中といえどもワンサイズ小さく、使用する釣り針の大きさも小針を使うのが基本です。
ここで紹介したような冷凍アサリは、カワハギ用の釣りエサとして使うには少しばかり大きく、1個そのまま付けられるサイズは多くありません。
そこで、アサリを分解したものに針を刺す方法が中心になるので、この方法を紹介しておきます。
先の図で、分解したアサリのそれぞれに対してアサリを付けます。
すなわち、胴突き仕掛けを使っている場合、1個のアサリで、枝針2つ分のエサになるということになります。
左は水管と貝柱の方ですが、水管から刺し込み、針先は水管横の身か、水管のすぐ下にある貝柱のところへくるようにします。
赤のラインはカットする部分で、簡単に引きちぎれるので、ちぎったものは撒き餌にでもすれば良いでしょう。
あと、貝柱だけを分解してエサとして使うことも可能なのですが、貝柱は繊維状にバラけるので、エサ持ちは良い方ではなく、このあたりはカワハギの群れが大きく活性が高い時だけ使えば良いでしょう。
そして、右はベロに針を刺し込んである程度通し、針先はワタの部分へ持ってくるようにします。
カワハギの食いの良さは、圧倒的に右のワタを含んだ部分になるので、カワハギの数が少なかったり、食いが悪いようであれば、右の部分だけを使用し、左は撒きエサにしても良いでしょう。
繰り返しますが、いずれにしても、生アサリと違ってエサの付け方は融通がきき、非常に付けやすいので餌付けに苦労することはありません。
強いてデメリットを挙げるなら、アサリを持つ指が塩だらけになるので、使用しているロッドやリールなどに傷が付かないように注意することくらいでしょうか。
アサリを使う直前に塩を海水で流して使うということもできますが、管理人自身はアミノソルト漬けした物をそのまま使用しています。
カワハギ釣りでおすすめのアサリ餌とアミノソルト
管理人自身、冷凍アサリについては、業務用スーパーで中国産のボイルした製品を購入しています。
安価な中国産でOKだと思うので、特にこれといったお勧め製品はありません。
冷凍品なので、ネットで購入するとなると配送料が発生しコストが高く付くので、できれば激安スーパーなどで購入するのがおすすめです。
一応Amazonなどでネット販売もされているので、どのようなものがあるのかを、ご検討される方は以下のリンクからどうぞ。
アミノソルトについては、ここで紹介した実績のあるものを紹介しておきます。
上記は、マルキューのバクバクソルトという製品ですが、アサリの色がオレンジ色に染まるというのが、効果がありそうな気にさせてくれます。
実は汎用的に使うオキアミや、太刀魚釣りに使うキビナゴに使えば、エサ持ちや食いの良さをアップする効果もある優れもので、1本持っていると何かと役に立ちます。
カワハギの魚影が少ない釣り場や、ポイント作りにはヒロキューの『にぎってポン』という集魚用の撒き餌もあります。
手にまとわりついてベタベタしたりしないので、管理人もカワハギの集魚に使用するケースが多いです。
エサ取りを集める効果もあるので、五目釣りには良いですが、カワハギが豊富な釣り場での使用や、エサ取りは鬱陶しいという方にはおすすめしません。
以上で、カワハギ釣りの最強エサと言えるアサリの使い方についての紹介を終わります。
堤防釣りで楽しめるカワハギのシーズンは決して長いものではありませんが、晩秋から初冬にかけての肝パンのカワハギは魅力十分です。
エサ取り名人と謡われるカワハギとの駆け引きは非常に楽しく、竿先に出る細かいアタリの見極めと即合わせの釣りが、この釣りの醍醐味です。
ここで紹介したアサリ餌は、カワハギ以外にもコッパグレやサンバソウ、ガシラやベラ、チャリコ、その他にも非常に多くの魚種が釣れるエサです。
五目釣りがてら楽しめると思うので、初心者や入門者さんも含めて是非ともアサリをエサに使ってカワハギを狙ってみてください。
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伊根湾の平田埋立地で際釣りのカワハギ釣りと呑ませ釣りのアコウの釣果
他サイトですが、カワハギ釣りで参考になる情報が紹介されています。
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