ヨリチチワ結びと呼ばれる方法で、モトス(幹糸)にチチワを作る方法について紹介します。
胴突き仕掛は、モトス(幹糸)と呼ばれる仕掛けの本線の途中に、1本以上のエダスを横向きに出して釣り針をセットする枝針仕掛けです。
このエダスの出し方については幾つかの方法があり、その中の一つにヨリチチワ結びでモトスにチチワを結び、そこへエダスを連結させる方法があります。
モトスにエダスを出す方法
- モトスの途中に三方サルカン(三又サルカン)を結んでエダスを出す
- モトスを数本に分け、各々チチワを作って連結させ、その部分にエダスを出す
- モトスに8の字結び(エイトノット)で直接エダスを結ぶ
- モトスに作ったチチワにエダスを直接結んだり、箱掛けでエダスを連結させる
モトスにエダスを出す手順としては、8の字結びで直接エダスを出すのが最も簡単で速い方法ですが、この結びにはデメリットも多くあります。
その点を補えるのがモトスにチチワを作る方法で、直接結ぶのと大差ないくらい簡単な方法なので、是非ともお試し下さい。
なお、本記事は、以下に紹介するメイン記事について、関係するリンク先として作成したものになります
ここでは、釣りにおいて、仕掛けを作るのに必要な、【結ぶ】という基本操作の一つを示しています。
ある程度、釣りの経験が豊富な方には周知の内容となっているかもしれませんが、初心者の方を含めて何らかの参考になれば幸いです。
モトスにチチワを作る方法【ヨリチチワ結び】
ここでは、ヨリチチワ結びと呼ばれる方法で、モトス(幹糸)にチチワを作る方法のみ紹介しています。
このモトスチチワにエダスを直接結んだり、ハリスチチワの箱掛けでエダスを連結させる方法については、実演動画内で紹介していたり、別に紹介記事も用意していますので、後ほど紹介します。
では、まずヨリチチワ結びでチチワを結ぶ方法について紹介します。
ヨリチチワ結びでモトスにチチワを作る手順
ヨリチチワ結びでモトスにチチワを作る手順はステップが少なく至って簡単なので、イラストを使って説明します。
モトスには少し張りのあるナイロンラインか、フロロカーボンラインを使用するのが適切です。
作りたい胴突き仕掛けの長さに合わせたモトス(幹糸)を用意しましょう。
まず、モトスの中で、チチワを出したい位置でクロスさせて輪を作り、その交点を人差し指と親指で押さえます。
イラストでは、左側からくる糸が手前で、右からの糸が奥になるようにクロスさせています。
できた輪の中へ手前から指を突っ込み、右側の糸をつまんで奥から手前へ抜けるように輪の中へ通します。
あるいは右側の糸を緩めて輪の中へ押し込むような感じでも、簡単に輪の中へ通すことができます。
輪の中へ通し終えたら、もう交点を押さえている指を離してOKです。
前項で輪の中へ通した部分が新たに輪となるので、図で示したように、その輪を3回~5回程度ねじり込んでいきます。
真ん中の輪は直径2cmほどあれば、この後の作業もスムーズに進みます。
因みに、ねじり方のコツは、新たな輪の中へ人差し指を突っ込んで捻り、半周ごとに指を抜いて、再度差し込んでねじってを繰り返します(指を抜く時には反対の手の指でねじりが戻らないように押さえます)。
あるいは新たな輪を、親指と人差し指で挟んで半周ひねり、持ちかえる時には先と同じように反対の手の親指と人差し指で押さえる、これを繰り返しても簡単にねじれます。
ねじり終えたら、最初にクロスさせてできた外側の輪の先を、ねじりを入れた真ん中の輪の中に通します。
ここで、通した輪の長さが、最終的にできるチチワの大きさになります。
小さなチチワが作りたければ少しだけ突っ込み、大きなチチワを作りたければ多く突っ込みます。
通した輪が抜けてしまわないように指で摘まんでおき、モトスほ本線同士を左右にゆっくりと引いて、結び目を締め込んでいきます。
ある程度締まり切ったら、必要以上に左右に引っ張らないようにしましょう。
太くて張りのあるモトスを使う場合や、極小チチワを作る場合には、結び目を締め込んでいく時に、作ったチチワが抜けてしまいやすいので注意が必要です。
一度失敗すると、モトスに糸グセが付いてしまい、仕掛けそのものがダメになってしまうこともあります。
なお、これを防止するためには、通した輪の中に、作りたいチチワの大きさに合わせた筒状のもの(例:箸、鉛筆など)を突っ込んだ状態で、結び目を締め込むという方法があります。
こうすることで、チチワ部分の抜けが防止でき、確実に思った大きさのチチワを作ることもできます。
以上が、モトスにチチワを作る手順になります。
モトスにチチワを作る方法にも幾つかやり方がありますが、この方法は最も簡単で一般的な方法です。
前述のようにチチワ作りに失敗すると、モトス全体がダメになってしまうので、この作業は釣行前に準備しておくなど、落ち着いた環境で作る方が無難です。
慣れてくると、仕掛けの強度を上げるために、撚りを織り交ぜるなど、自分なりの方法を考案するのも面白いかもしれません。
ヨリチチワ結びでモトスチチワを作るメリットとデメリット
ヨリチチワ結びでモトスにチチワを作って胴突き仕掛けを作るメリットとデメリットのうち、メリットについては、すでに紹介した内容と重複する内容も含まれますが、改めて纏めておきます。
まずはメリットについてです。
モトスチチワのメリット
- 簡単で速くチチワが作れる
- 1本のモトスからエダスの連結部を作れる
- ハリスチチワと箱掛けの連結が可能
- チチワに直接エダスを結ぶことも可能
- 枝針の交換が可能
- チチワが横に出るので絡みにくい
- 初心者でも胴突き仕掛けが作りやすい
次にデメリットについても把握しておきましょう。
モトスチチワのデメリット
- 結び目が抜けやすい
- 強度が必要な釣りには不向き
- 潮の流れの影響を受けやすい
少しばかり補足しておこうと思います。
ヨリチチワ結びが簡単で速くチチワを作れる方法というのは、実際に試してもらえば分かると思いますが、慣れると30秒も掛かりません。
釣りのノットについての知識がない初心者さんでも、すぐに胴突き仕掛けを作れるようになると思います。
作ったチチワは、エダスを直接結んだり、箱掛けでチチワ結びにしたり、更に枝針の交換が可能など利便性が高い連結方法となりますが、チチワが横に張り出している分、モトスとエダスの絡み防止にもなります。
その反面、デメリットで取り上げたように、チチワの前後のモトスを引っ張り合うと、結びが解けてしまう方法なので結ぶ時には注意が必要です。
すでにエダスを連結させてしまえば、チチワが抜けることはなくなりますが、輪が締め込まれてしまうと強度が下がります。
張りの強い太糸や滑りやすい糸ほど抜けやすいので、そういった強度が必要な釣りには不向きと言えるでしょう。
もう一点、胴突き仕掛けではほとんどのケースで考えなくても結構ですが、チチワ部分の表面積が潮の影響を受けやすくします。
ヨリチチワ結びでモトスにチチワを作り、エダスを連結させる実演動画
モトス(幹糸)にチチワを結ぶ手順は実演動画でも紹介しています。
エダスの具体的な連結方法も紹介していますので、宜しければコチラの動画も合わせてご覧下さい
動画中で紹介している、モトスチチワへのエダスの連結に使ったハリスチチワの作り方についても別途紹介しています
モトスにチチワを出せるようになれば、好きな位置に枝針を出すことができるようになります。
また、特にモトスチチワは投げ釣りを行う場合に重宝されるのですが、根掛かりやフグが多いポイントで針を失った場合に、同じ位置に簡単に針を仕掛け直すことが出来ます。
モトスチチワの作り方は、釣り糸の結びに関する基本テクニックの一つなので、ぜひマスターしておきましょう。
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張りの強さを求める方向きではありませんが、ここで紹介したモトスチチワを使った仕掛けにおすすめできるラインです。
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