どうも、ガチろっくんです。
先日、深日漁港へサビキ釣りに出掛けた際、ウチのチビ助が車の電動ドアで奥方様の波止竿を折ってしまいました。
その時の釣行記事はコチラ
深日漁港でイワシとアジのサビキ釣り【ファミリーフィッシング】
家に持って帰って改めて見てみると、もはや修復は不可能な状態です。
2か所が真っ二つの奥方様の波止竿
製品自体は、シマノのバリュープライスの竿で6,000円程度のものなのだから、そのまま廃棄でも良かったのですが、管理人も紀州釣りの際、頻繁に使っていたものなので愛着もあります。
ふと思いついたのは、管理人の古いチヌ竿で一番の穂先部分に裂けが生じ、放置されたままの竿がありました。
そこで、部品の有効利用にもなるし、管理人のチヌ竿の一部として再び活躍してもらうことにしました。
釣り竿の修理 一番を入れ替えで古いチヌ竿を復活
一番はダメージ無し
ご覧の折れた波止竿の一番は、無傷のまま生き残っていましたが、バランス的にはどうやらこの竿も以前に修理した感があります。
ただ、それなりの実績もあり、紀州釣りでも使い勝手は悪くなかったので、そのまま移行すれば十分使えるでしょう。
使わなくなっていたMACHチヌ(マッハチヌ)
もう今や中古でも見つからないと思いますが、管理人が昔紀州釣りに良く使っていたMACHチヌという釣り竿、こちらも1万円もしない製品だったと思います。
いつの間にか使わなくなっていましたが、その原因は穂先の裂け。
避けた穂先部分
少し分かりにくいかもしれませんが、穂先部分に亀裂が生じており、耐久性に問題がありそうです。
因みにマッハチヌも既に修理しているようで、これ以上亀裂部分をカットすれば、相当穂先が太くなるのは避けられません。
そのあたりも、修理せずに使わなくなってしまった原因の一つかと思います。
トップガイドの取り外し
前置きが長くなりましたが、それでは、修理に取り掛かりたいと思います。
ガイドをライターで炙る
まずは、どちらの釣り竿もトップガイドを外してやらねばなりません。
トップガイドは接着剤で固着していますので、ライターやチャッカマンを使って、トップガイドを軽く炙ってやります。
パチパチッとか、ボッという音とともに、わずかな黒煙と焦げ臭さが出ますので、そうなれば接着は外れていますので、炙るのを止めましょう。
トップガイドを外す
炙り終えたら、トップガイドを水平に引っ張って外します。
この時、ガイドは熱くなっていますので、手で触らずにプライヤーやペンチを使って引き抜くようにしましょう。
ガイドは拭けばピカピカ
ライターで炙った際、黒煙とともに煤が出てガイドにつきますが、これはティッシュなどでふき取ってやると簡単に落ちますので、心配は無用です。
落ちにくい時は、少し水分気を含ませてやれば良いでしょう。
二本ともトップガイドを外す
二本ともトップガイドを外しました。
ノギスで測った訳ではありませんが、どうやら穂先の太さは同じレベルで、ガイドの形状が少し異なる程度の差です。
これなら本当に一番を入れ替えるだけで、簡単にチヌ竿のリペアが終了しそうです。
ガイドを外した後の穂先をカッターで削り、ヤスリで磨いて仕上げる
本来であれば、穂先の折れた部分を切り落とし、そのぶん太くなった穂先にトップガイドが取り付けられるように、カッターで穂先を少し削るところです。
ただし、前述のように、今回は一番の交換だけですので、その必要はありません。
紙ヤスリ
ここでは紙ヤスリだけ使用しますが、通常の紙ヤスリが家に無かったので、防水ヤスリを使います。
防水ヤスリは目詰まりや摩擦を下げる効果があるだけで、通常の紙ヤスリの代わりに使用しても何ら問題はありません。
どうせ修理記事を書くのなら、穂先をカッターで削ったり、金属ヤスリを用いて穂先の形状を整えたりといった作業まで紹介できれば良かったのですが、残念ながら、今回はその必要もありません。
むしろ、余計なことをするとトップガイドの径が合わなくなってしまいますので、紙ヤスリで削るだけにしておきます。
ヤスリで余計な先端付近を研磨
ヤスリでトップガイドを外した後を磨くのは、前に使った接着成分が残っているからです。
ヤスリの目は粗め(ここでは400番)を使えば結構ですが、細かい目のものも持っているなら、ガイド装着時のスムーズな滑りの為に、コチラ(ここでは1000番)で仕上げても良いでしょう。
ヤスリを丸めて穂先を、包むようにして、穂先(一番)を回転させてやると簡単に磨けます。
ガイド間のバランス調整を行い、ガイドを取り付ける
ガイドを通す
トップガイドはスムーズに装着できるように磨けたら、他のガイドを順番を間違えないように戻しましょう。
ガイドバランスの調整
今回のように、ガイドが余っているようであれば、バランスの良いように使うガイドを選択しましょう。
竿先に近い方のガイド間隔が長くなってしまうなど、どうしても歪なバランスしか取れない場合は、釣り具店でガイドだけ選んでもらいましょう。
ガイドは使っている素材にもよりますが、おおむね安いもので500円前後、高いものであれば1,000円以上します。
修理している釣り竿のスペックや価値に合わせたものを取り付ければ良いでしょう。
瞬間接着剤で固定
ガイド間のバランスが取れたら、穂先の先端部分に軽くというか薄く瞬間接着剤を塗り、トップガイドを取り付けますが、この作業だけは迅速に行いましょう。
接着剤の塗布後は、スムーズにガイドの装着ができるように、あらかじめ何度かガイドの取り付けの練習をしてから行います。
その際、トップガイドの筒の奥まで、穂先がキチッと入ることを確認しておき、どこまで入ればOKなのかを確認しておきます。
目で見て分かるように、ガイド装着した状態でペンなどを使い、穂先にマーキングしておいても良いでしょう。
気持ちだけ追加
管理人は、トップガイド装着後に、気持ちだけ接合部分に接着剤を塗布します。
この作業は無くても良いと思いますが、同じようにする場合は、ホントに気持ちだけにして下さい。
変に多く塗って膨らみが生じると、二番のガイドを収める時に干渉して、スムーズに収まらなくなります。
因みに、ガイド装着で万一失敗したかもと感じた場合は、ライターで炙るところからやり直します。
中途半端に筒に収まった状態で放置すれば、再び穂先破損の原因になりますので、ここは横着をせずに作業をやり直しましょう。
回数をこなせば慣れもするので、一からやり直しても5分と掛かりません。
なお、瞬間接着剤を使わずに、もう少し落ち着いて修理ができる道具もありますので、コチラは後ほど紹介します。
修理完了
無事に修理完了しました。
あっという間に出来る作業ですが、釣り具店へ持っていき、一番ごと交換してもらうと2,000円程度取られます。
ガイドを失った状態で持ち込むと、4,000円から5,000円程度取られる店も珍しくありません。
壊れた竿の有効利用
ここでは、一番の交換という最も楽な方法の修理となりましたが、ソリッド状の穂先折れであれば、折れた部分を切り落としてから、穂先をカッターで適切な太さに削り、後は上記のように接着剤でガイドを取り付けるだけで簡単に修理することが出来ます。
もちろん、折れる前に比べ、修理後の穂先は太くなりますので、折れた場所があまりにも穂先から離れた場所であれば、話は別になりますが。
もう使うことが無い釣り竿を持っていれば、練習がてらトップガイドを取り外して、取り付けの練習をしてみるのも良いかもしれません。
なお、先ほど記載しました瞬間接着剤を使わずに、もう少し落ち着いて修理ができる道具を含めて、穂先修理にあれば便利な道具を紹介しておきます。
釣り竿の穂先修理に必要な道具と便利グッズ
釣り竿の穂先修理に必要な道具は、使用する順番に紹介していくと、概ね以下のようなものです。
- ライターあるいはチャッカマン
- プライヤーあるいはペンチ
- カッターナイフ
- 金属ヤスリや紙ヤスリ
- 瞬間接着剤
その他、修理中に削りカスなどが出ますので、新聞紙やふき取り紙があれば良いでしょう。
どれも一般的に入手できる物なので、ここで改めて商品紹介する必要はないと思いますが、一つだけ紹介しておきたいものがあります。
それは、穂先修理の際に最も注意が必要な瞬間接着剤の扱いを楽にする製品で、実はリペアツールとして販売されているものがありあます。
サイズ違いのトップガイド3個とホットグルーという接着剤がセットとなった商品ですが、このホットグルーという接着剤は熱を与えると溶解し、冷めると固まるという性質を持っています。
使い方は至って簡単で、取り付けが失敗しても、炙り直せば修正が効くということと、瞬間接着剤ほど取り付けにスピードを求められない利点があります。
はみ出た接着剤は、拭きとればOKというのも有難いですね。
価格が非常に安価なことから、ガイドそのものも安価な製品ですが、釣行時に一つ持っておけば、一時的な修理としても使えます。
また、この製品には、投げ竿に対応したトップガイドがセットになったものもあり、更に、ホットグルーだけでも販売されています。
釣り竿の穂先折れは、長く釣りをしている人なら誰もが経験することですが、折れた竿を修理をするということまでを考えれば、決して皆が経験していることではないでしょう。
釣り具店に持っていって確実に直してもらうのも良いでしょうが、自分で修理するという行為も、釣りの楽しみの一貫と考えてみてはいかがでしょうか。
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