仕掛けを扱う際に、短すぎる釣り糸を結ぶ操作に手こずる場合があります。
エダスの短い枝針や、穴釣り用に用意した極短ハリスの針などが、良い例ではないでしょうか。
当サイトでは過去に、針結び器を使うことで穴釣り用の釣り針を、コストをかけずに簡単迅速に量産する方法について紹介しました。
この紹介記事はコチラ
この時もハリスのロスを出さないように、かなりハリスの長さを短くしました。
コストをかけずに釣り針を準備できたのは良いですが、その後、針をオモリ付きのサルカンなどにセットする際に、少々手こずられているかもしれません。
そこで、ここでは、様々な理由で結び難い長さになった釣糸を、サルカン(スイベル)のような環になっているものへ、簡単に結べる方法について紹介します。
短い釣り糸でも楽にサルカン(環になっているものなら何でもOK)へ結ぶ方法
本操作は動画で見て頂く方が、一目瞭然なのですが、その環境にない方もおられますので、まずは写真で紹介します。
そして、本記事の最後に動画も貼り付けておきますので、宜しければ合わせてご覧ください。
それでは、早速・・・
探り釣りに使用する釣り針
探り釣りなどで使う短いハリス付きの釣り針と、結び先となるサルカンを用意しました。(見やすいように太めのカラー糸をハリスに見立てています。)
この時点ではハリスの長さは15cmほどありますので、どのような結び方でも可能でしょう。
ハリスをカットして、もっと短くしておきます。
極端に短いハリス付き針
ハリスの長さが5cm程度になりました。
ここまで短くなると、結ぶ対象がサルカンであっても、団子結びでもない限り、簡単には結べません。
では、実際に結んでいきましょう。
クリンチノット開始
ここでは、結びの基本の一つ、クリンチノットを使います。
クリンチノットを確認される方はコチラをどうぞ
まずは、端糸を折り返して、その交点となる部分を押さえます。
本来であれば、端糸を本線にグルグルと巻き付けていくところですが、端糸が短すぎてその操作ができません。
また、例え巻き付けれそうになっても、サルカンのヨリモドシの効果でヨリが解けてしまいます。
そこで、爪楊枝の登場です。
細くて曲がらない円柱状のものであれば、爪楊枝にこだわる必要はありません。
例えば、釘、ドライバー、硬めの針金など何でも構いません。
折り返しの輪の中に爪楊枝を挿入
爪楊枝を、端糸を折り返した際にできた輪の中へ通してやります。
爪楊枝でヨリを作る
輪の中へ通した状態で、爪楊枝をグルグルっと回転させてやります。
3回~4回程度回転させてやると、写真のようにヨリが出来上がります。
サルカンに関係なく撚られていますので、爪楊枝を抜かない限り、ヨリが解けることもありません。
爪楊枝を抜く時に端糸を輪に通す
では爪楊枝を引き抜きながら、爪楊枝が通っていた輪に、端糸を通してやりましょう。
端糸がちゃんと通っていない状態では、決して爪楊枝を先に引き抜かないで下さい(油断するとサルカンにヨリを戻されます)。
クリンチノットで端糸が輪に通った状態
このような状態になりますが、これはクリンチノットで端糸を本線にグルグル巻いた後、サルカンの根本の輪に端糸を通した時と、同じ状態です。
本線側を引いていく
輪に通した端糸を軽く押さえ、本線を引いていきます。
糸は持てる部分がほとんどないので、針を引っ張ればOKです。
クリンチノットの完成
これでクリンチノットを使った結びの完成です。
仕上がりが3cm有る無しの短いハリスでも、まったく苦にすることなく結べました。
作業は単純ですので、冬場の指がかじかんだ状態でも結べます。
ここまで短いハリスを結ぶ機会はそうそうないかもしれません。
根掛かり軽減を目的として作る穴釣り仕掛けや、アタリの感度を高めたい場合の胴付き仕掛け(モトスチチワやハリスチチワなど、環になっているものであれば同じように結べます)といったような仕掛けが対象となりますが、どちらも地味に効果を発揮します。
この方法であれば始めから無駄に長い捨て糸部分をとっておく必要がなくなりますので、コストの削減にも繋がります。
頭の片隅にでも置いておき、釣果と時間に余裕がある時にでも、一度試してみてはいかがでしょうか。
冒頭で紹介しましたように、本操作については【釣りのネタ帳】動画チャンネルでも紹介しておりますので、宜しければ合わせてご覧下さい
【関連記事】
その他にも、様々な釣り糸の結び方を紹介していますので、釣り糸の結び方をお探しの方は以下の関連記事をご覧下さい。
コメント
コメント一覧 (2件)
自動ハリス止め付きをサルカンを使用するとハリスをもっと短くできます。
yas2 様
こんばんわ、yas2さん。
コメントありがとう御座います。
自動ハリス止め付サルカンは、ワンタッチ取り付けで便利で、確かに短いハリスの針でも取り付け可能ですね。
ただ、ご存知だとは思いますが、この釣り具は使用に際して大きな制限が伴います。
折角コメントを頂いたので、この道具を知らない方のために、注意点を示しておきましょう。
この釣り具は、ハリスのラインを潰して止める構造をしているので、ラインの強度は格段に落ちてしまいます。
また、挟む部分の凹凸にバラツキがある商品などは、更にラインに傷をつけることがあり、その点意識しながら使用する必要があります。
胴突き仕掛けでも非力なカワハギなどには良いでしょうが、ロックフィッシュを対象にしたものでの使用は避けるべきです。
また、この記事で紹介している穴釣りに使用すれば、根掛かりの問題もありますので、コスト削減どころか、大幅なコスト上昇になりかねません。
自動ハリス止め付きサルカンは、負荷のかからない釣りにしか使えない釣り道具と思っておいた方が良いでしょう。
ガチろっくん