例えば海釣りに出掛ける時、釣り人が使用する道具の中で、最も所持率の高いものって何でしょうか?
釣りの種類や釣法も特に問わないとすれば、『釣り竿』や『リール』!!って、これは当然なので除外しましょう。
『仕掛け』や『エサ(疑似餌)』なども、釣りをする上で必須のものなので除外するとして、サイドアイテムで考えてみましょう。
- クーラーボックス・・・確かに持参される方は多いです。
- タックルボックス・・・荷物を少なくしたい釣りでは使用しません。
- バッカン・・・収納にも使えますので、確かに便利です。
- タマ・・・ファミリーフィッシングでは、あまり使用しません。
- 竿受け・・・この辺りになると持っている方も減りそうです。
ハサミやフィッシュグリップ、メジャー、グローブなどの小物も書き出せば、まだまだ候補は上がると思いますが、もっともっと使用頻度が高く、釣り人の役に立つアイテムがあります。
そうです、すでに記事のタイトルにも書いていますので、完全にネタバレ状態ですが、『水汲みバケツ』です。
ここでは、ほとんどの釣り人が使用している、いつも当たり前ように釣り人のに傍にある『水汲みバケツ』について、徹底的に掘り下げてみようと思います。
便利グッズ『水汲みバケツ』の使用用途と種類
ここでは、釣り人にお馴染である水汲みバケツの使用用途や種類について纏め、水汲みバケツの有用性について改めて見直しましょう。
もし海釣りの初心者さんで水汲みバケツをお持ちでないなら、これほど便利で有用な釣り道具はありませんので、何よりも優先して用意することをご検討下さい。
水汲みバケツとはどのようなもの
ほとんどの読者の方はご存知でしょうが、これから釣りを始めようという方もおられると思いますので、水汲みバケツとはどのようなものか基本的なところから紹介します。
上図は、一般的な水汲みバケツのうち、最近最も使用されているジッパー式の網目のフタが付いた商品になります。
一般的に水汲みバケツといえば、ビニール製(EVA製)のバケツがメインであり、それにロープが取り付けてあります。
ロープは海水を汲み上げるためのもので、波止釣りや磯釣りにおいては、場所によってはロープの長さが10m近く必要になるケースもあります。
水汲みバケツの種類やタイプについては後ほど詳しく紹介するとして、まずは水汲みバケツの使用用途から紹介します。
水汲みバケツの使用用途
水汲みバケツの使用方法については、ロープの端(あるいはハンドル)を掴んで、バケツを海に投げ入れ、水を汲むだけですので、特に細かな説明の必要はないでしょう。
ここでは、水汲みバケツの使用用途について紹介しましょう。
釣り人の傍らには水汲みバケツ
上の写真は、ウキサビキ釣りをしている管理人のお袋様です。
パイプ椅子の隣に当たり前のように置かれた水汲みバケツ、ここでの主な使用用途は『手洗い』です。
エサのオキアミを刺した時、アミエビのカゴ詰めを行った時、釣れた魚の針を外した時など、釣りをしていると手が汚れて洗いたいケースは頻繁にあります。
手も洗わずに釣りを続けていると、手も道具もベタベタになり不快な思いをします。
また、この釣りのケースでは、アミエビの吸い込みバケツを使用していますが、吸い込みバケツの水は徐々に減ってきますので、そこへ水を加える時などにも、水汲みバケツを使用します。
吸い込みバケツへ海水の補充
これと同じような使い方を釣法別に考えると、紀州釣りのチヌぬかダンゴや、フカセ釣りのコマセ作りなど、海水を加える必要がある時など、水汲みバケツがあれば、作業がスムーズに行えます。
・・・と言いますか、もし水汲みバケツがないと、どのように水を足せばよいか途方に暮れることになるでしょう。
次に以下のような光景を良く見かけます。
水汲みバケツに入ったイワシ
手洗いや単なる必要性に応じて水を汲む用途以外で、次に使用用途として多いのは、釣った魚をクーラーに移す前に、一時的に水汲みバケツの中へ入れて活かしておくことでしょう。
アジやイワシ、サバなどをターゲットとするファミリーフィッシングでは、一旦釣れ始めると、立て続けに釣れます。
釣った魚をいちいちクーラーに移すのは億劫なので、水汲みバケツに水を張り、ある程度数が纏まるまで、一時的に魚を活かしておくために水汲みバケツは重宝します。
水汲みバケツに入ったカサゴ
また、魚を釣り上げたのは良いのですが、リリースするか持ち帰るかをすぐに判断できない場合があります。
釣り途中や最終的な釣果次第で判断したい時など、一旦この水汲みバケツに活かしておけば、その判断を先延ばしに出来ます。
この場合、ジッパー式の網目のフタが付いたものを使用すれば、水の入れ替え時に魚が逃げることも無く、容易に水交換が出来ますし、そのまま海中へ沈めておくこともできます。
その他、水汲みバケツのマイナーな使用用途も含めていくつか紹介しておきましょう。
- 真空パックされた冷凍エサ(アミエビやオキアミ)をバケツの水に浮かべて解凍する。
- バッカンの代わりに撒きエサを、エサ箱の代わりに刺しエサを入れておく。
- 釣った魚を締めた際に、海水と一緒に締めた魚を入れておき、血抜きに使う。
- 最小限の手荷物で釣りに出掛ける場合、必要な小物を水汲みバケツに入れて出掛ける。
- ビニール製で防水機能があるので、濡らしたくないものを入れておく(水面に浮かして使用する場合もあるでしょうか)。
まだまだ、皆さん様々な用途で使用されているのではないでしょうか。
水汲みバケツの種類
単に水汲みバケツと言っても、こうしてその使用用途を上げてみると、本当に役に立つアイテムであることが分かりますね。
水汲みバケツには使用用途に応じて、使い易い大きさや形状があり、また、ロープやオモリの付属の有無があります。
最後に、水汲みバケツを用意する上で、検討すべきポイントをいくつか挙げてみましょう。
水汲みバケツには様々な種類がありますので、新たに購入する機会があれば、その際の参考にしてもらえば幸いです。
水汲みバケツを選択する時のポイント
水汲みバケツを選択する時のポイントを以下に書き出してみます。
各項の組み合わせにより、自身の用途にあった水汲みバケツがどのようなものか、候補として挙がってくるでしょう。
【ソフトタイプとハードタイプの選択】
水汲みバケツを購入する際に、一番最初に考えたいのは、ソフトタイプかハードタイプのいずれにするかということでしょう。
ソフトタイプは折りたためるので、持ち運びのメリットがありますが、どうしても折り跡がつきやすく、また、その柔らかさゆえに水を入れなければ安定性がいまいちの製品も多いです。
ハードタイプは使い勝手が良く、バケツの劣化や、匂いが付くのも比較的少ないのですが、どうしても荷物を増やしてしまうというデメリットが発生します。
大半の人の水汲みバケツの使用用途を考えると、売れ筋は圧倒的にソフトタイプになりますが、ソフトタイプでも薄っぺらなものでは無く、比較的生地の厚めのものを選びたいところです。
水汲みバケツの中に荷物を入れて持ち運ぶ人や、用途としてどうしてもハードタイプが必要な人を除けば、基本的にはソフトタイプを選ぶのが無難でしょう。
【形状は丸型(円柱型)か四角型の選択】
ソフトタイプでの折りたたみを考えた際に、丸型の方が均一に折りたたみやすく、また、水を汲む際の反転のし易さや、磯などで水を汲み上げる際に、岩などに引っ掛かりにくいというメリットがあります。
四角型のメリットは、フレームが頑丈であり、同じ直径を持つバケツを比較した場合、水の入る総量は角型の方が多いことです。また、水を移す時には、角が使えますので、入れる量の調整が行いやすいというメリットもあります。
波止釣りで使うのであれば、あまりカタチに悩む必要はなく、好みで選べば良いと思いますが、商品価格が総じて安いのは丸型になります。
【水汲みバケツの大きさや色】
水汲みバケツの標準的な大きさは、直径(一辺)で小サイズで170mm、大サイズで210mm程度になります。ただし、活けエサを入れるようなバケツはもう少し大きくなり、240mm~300mm程度のものが標準になります。
あまり大きすぎると水量も大きくなり、水汲みに使うのも大変になりますが、釣った魚を入れる事も念頭に置くなら、210mm~240mm程度のものを準備したところです(女性なら210mmまでが良いでしょう)。
水汲みバケツの色については、好みで選べば良いのではないでしょうか。最近はスケルトンになっているものも販売されています。
【水汲みバケツへの付属品や付属機能】
・ロープ
水汲みにはロープが必須ですが、ロープは始めから商品に付属されているものと、別売りのものがあります。
ロープを選ぶうえでのポイントは、長さ(5~10m程度)、ロープの質(引き上げやすさ)、絡み防止のロープホルダーの有無、ロープの取り外しの可否(ナスカン利用)が挙げられます。
・オモリ
プラスチック取っ手や、バケツフレーム縁の部分に「バランスオモリ」が内蔵されていて、水面で水汲みバケツが倒れやすくなっているものがあります。
・フタ
水汲みバケツにはチャック式の網目のフタが付いたものがありますが、フタの必要性は既に書いたように、バケツに活きエサや、釣った魚を入れるか否かによります。
バケツに釣った魚を入れる場合は、水の入れ替えを頻繁に行いますので、フタがあればかなり便利です。
また、水汲みの際に、ロープを引くことで上部の開口部が引き締まり、汲んだ水をこぼれ難くするようなタイプのバケツもあります。
・目盛り
水汲みバケツ内部に目盛りが付いているものがあり、配合エサを作る時に、入れる水の量の目安として利用できます。
・バケツ保護構造
フレーム部のこすれや傷から保護するプロテクターがついているものや、底面のこすれに対する強化構造になっているもの、また、底が滑りにくいディンプル構造になっているものなど、各メーカーとも様々なバケツ劣化対策を採用しています。
水汲みバケツの商品紹介
上記のことを踏まえて、様々な種類の水汲みバケツのうち、人気が高い定番の商品を中心に取り上げてみます。
まずは、手洗いが主な用途で、最も安価であることを前提に、ロープやオモリも付いた商品になります。
大き目のサイズを使えば、魚を活かしておくバケツとしても使えます。
RISEWAY(ライズウェイ) EVA反転水汲みバケツ 丸型 15cm
上部にオモリがついていて着水後に反転し、水が汲みやすい構造のロープ付き丸型水汲みバケツです。
もちろんEVA製なので軽量で、持ち運びに便利な折りたたみ式丸型バケツになっており、身軽に釣行したい方におすすめです。
やや薄手ですがチープさはないので、とにかく安さにこだわる方には十分な製品です。。
TAKAMIYA(タカミヤ) SmileShip 角型サビキバケツ 21cm
上記製品と同等レベルの角型製品になります。
丸型よりは少し割高になることもありますが、この製品はサイズが21cmであることを考えれば価格的にも同じ程度で、使い勝手と耐久性は向上します。
こちらは2種類のカラーがあります。
次に、有名メーカーの定番製品3種類を紹介します。
いずれも高いスペックと信頼のブランドであり、メーカーに対するこだわりや、ステータスを求めて使用される方に向いた商品です。
シマノ(SHIMANO) 水汲みバッカン リミテッドプロ 17cm
メーカーが謳う性能の高さは折り紙付きで、ロープ、グリップ、本体、いずれに対しても高いレベルで完成された製品となっています。
また、リミテッドプロが採用する磯への引っ掛かりを軽減する楕円形状は、このメーカー製品独特のものと言えるでしょう。
バケツの強度の高さはもちろん、滑りにくくソフトな手触りの8m ロープ、回転ナス環付でロープのヨレを防止するなど、至れり尽くせりの使用者のことを考え抜かれたバケツです。
バッカンにリミテッドプロを使っているのであれば、是非とも揃えておきたい一品です。
シンプルな形状ながら、最高の使い易さを追求したオモリ付き水汲みバケツとなっており、巻き取りに便利な樹脂ストッパー付きロープで、ナスカン式が採用されています。
生地が厚め型崩れせず、汚れを落としやすい内部鏡面仕上げも長く愛用する方には嬉しい構造となります。
小(17cm)と大(21cm)がありますが、やはり様々な用途を考えれば、【大】を選択する方が無難でしょう。
信頼のがまかつブランドゆえ、少しコストがかかる点を受け入れられるかどうかですね。
ダイワ(DAIWA) プロバイザー スーパー 水汲みG19CM(D)
有名ブランドの商品は、いずれも磯への対応を念頭に置いた仕様になっていますが、こちらの商品も同様に、自動反転ハンドル搭載の水汲みバッカンで、磯での使い易さを謳った商品です。
サビに強いステンレスフレーム採用で、フレーム回りの補強を含め、耐久性を向上させてた商品となっています。
ただし、ハードバケツは持ち運びの便を損ない、コストも割高になるので、あまり使用者は多くないというのが正直なところです。
次は、ジッパー式の編みフタ付きの製品の紹介です。
海水に沈めた状態で、釣った魚の活かしや、冷凍エサの解凍など、使用用途も増えることから、近年はジッパー付きが主流製品となっています。
TAKAMIYA(タカミヤ) H.B CONCEPT 活かし水くみ ブラック 21cm
こちらも良く使用されている商品で、魚を入れたまま水を捨てられるので、水替えが楽に行え、釣った魚を活かしておくのに非常に便利なバケツです。
使用用途の広さにもかかわらず、安価な設定になっていますので、コストパフォーマンスは高い製品と言えます。
ただ、ロープの使い勝手だけは良いとは言えませんので、、ロープだけでもしっかりした使い勝手の良いものに替えても良いでしょう。
ジッパー付きのもう一点は、管理人が現在使っている製品の中で一番のお気に入りのおすすめ製品です。
当サイトの釣行記事でもちょくちょく登場していますが、すでに10年以上は使っているように思います。
サイズが23cmで色はホワイトのバケツを使っていますが、使い勝手の良さはもちろん、ロープも非常に強く、さすがに小傷はたくさん付きました大きな損傷はありません。
DAIWA製なので、安価な水汲みバケツに比べると少々割高ですが、結果的に長く使えればコスパも良いものになります。
23cm以外に21cmのサイズもあるので、女性の方であれば小さめの方が水汲みは楽になります。
ご興味のある方は、以下でご確認下さい。
次にファミリーフィッシングに向いた商品も紹介しておきます。
釣った魚を入れて眺めるなど、お子様と一緒に行うファミリーフィッシングに向いた商品です。
価格はリーズナブルですが、ハードタイプとなっています。
こちらは水汲みバケツではありませんが、ファミリーフィッシングに向いた商品ということで、ついでに紹介しておきます。
サビキ釣りで非常に便利なバケツですが、この商品を対象にした記事がありますので、興味のある方はコチラをどうぞ
サビキ釣りでアミエビをカゴに詰める便利グッズ【すいこみバケツ】
最後に、こちらも水汲みバケツではありませんが、魚活かしということで、ついでに紹介しておきます。
ダイワ(DAIWA) 活かし バッカン R33CM(H) ホワイト
活き餌(小アジ・エビ等)の運搬・キープに最適な丸型バッカンです。
特に泳ぎ回る魚を入れるには、スムーズに泳ぎ回れる丸型形状が最適で、サイズも大きく、入る水量も多くなっています。
その分、フレーム回り補強の耐久性も向上させた商品となっています。
因みに、ロープだけの販売商品も一点だけ紹介しておきましょう。
手にフィットする玉付で引き上げる時に楽に水をくむ事が出来ます。
バケツが大きくなればなるほど、水を汲み上げるのは結構大変な作業になりますので、引き上げやすいロープというのは、コストに見合った働きをしてくれます。
この商品はブラシ付きで、バケツやバッカンなどの使用後に、現場で簡単に洗うことにも使用できます。
以上で水汲みバケツに関する紹介記事を終わります。
水汲みバケツは、釣り用品の中では、あまり気を払う製品ではありませんが、こうして考えてみると、その利便性の高さを改めて認識させられます。
自身の釣りに見合ったものであれば、少しくらいお金を使うだけの価値は十分にある、便利アイテムだと思います。
【人気の便利グッズ】
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以下にも釣りの便利グッズの記事がありますので、是非ともご覧下さい。
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