釣り糸(ハリス)で釣り針を結ぶ方法には、多くの種類がありますが、一番簡単で速い結び方は外掛け結びです。
外掛け結びの結び方は、釣針のパッケージなどにもよく記載されているので、海釣りに限らず、釣りの入門者さんや初心者さんが初めて結んだ結び方が、外掛け結びだったというケースは珍しくないでしょう。
外掛け結びは釣針結びの中では、決して結節強度が高い結びとは言えませんが、簡単で速く結べる方法という点においては、他の結び方に追随を許しません。
もちろん、手を使って結ぶ方法以外に、以下のような針結び器という便利グッズを使う方法もあるので、さすがに専用釣具の手軽さには劣ります。
ちなみに、この針結び器という釣り針結びの便利グッズは、ここで紹介する外掛け結びよりも強度が高い内掛け結びを、1分程度で結ぶことが出来るタックルです。
ただ、外掛け結びと内掛け結びの強度差は決して大きくない(10%未満)ので、強さの評価は分かれているのが正直なところです。
内掛け結びは外掛け結びよりも少し面倒で、手で結んだ時の巻き回数と仕上がりの差が出やすいのが理由かもしれません。
手で結ぶことに拘っている訳ではなく、単純に釣り針の迅速な結び方をお探しという方には、本記事をご覧頂くよりも以下の記事をご覧頂く方が有用かも知れません。
少し話が逸れましたが、それでは釣り針を結ぶ外掛け結びの手順に加え、外掛け結びのメリットやデメリットについても紹介していきましょう。
なお、本記事は様々な仕掛けを作る際に使う、基本的な釣り糸の結びの種類を紹介した記事の関係リンク先として作成しています。
元記事からご覧になる方はコチラをどうぞ
一番簡単で速い釣り針の結び方【外掛け結び】
まず最初にお伝えしておきますが、釣り針の結びということで、使用するラインはフロロカーボンを想定しています。
もちろんナイロンラインでも使用可能ですが、外掛け結びはPEラインの使用には不向きですので、その点はご承知おきください。
それではまず、外掛け結びで釣り針にハリスを結ぶ手順から紹介します。
釣り針に釣り糸(ハリス)を外掛け結びで結ぶ手順
外掛け結びは結び方そのものは簡単なので、操作する手が邪魔にならない方が分かりやすいと思い、写真ではなくイラストで紹介します。
写真で手元を確認しながら結びをご確認頂く方は、実演動画でも紹介していますので、コチラは後ほど紹介します。
まず最初に、ハリスの端糸を釣針の胴(軸)に沿わせます。
この時、本線は針の軸の内側に沿わせるようにしましょう。
端糸を折り返して本線を交差させて輪を作り、この輪の部分と釣り針を一緒に指で押さえ、ずれないように固定します。
ハリスの端を使って、ハリスの本線と針の軸を合わせて、チモト側へ向かって巻いていきます。
5回~7回程度を目安とし、1回巻く毎に巻きが緩まないよう、指でしっかりと押さえ込みます。
ハリスの端を、指で押さえていた巻き始めの部分にできた輪の中へ通します。
巻き終わりの部分がしっかりと巻かれ、緩まないレベルまで端糸の先を引っ張っておきましょう。
巻かれた部分をすべて指で押さえた状態で、反対の手で端糸を引けばOKです。
本線が針の軸の内側に来ている事を確認したら、結び目を指で押さえたまま、本線をゆっくり引いて、結び目を締め込みます。
ある程度締まったら、結び目を水で湿らせ(唾でOK)、端糸を歯で噛み、本線と両方から更に引いて締め込みます。
(もちろん、歯で噛む代わりに、フィッシングプライヤーなどで端糸側を引っ張ってもOKです。)
余った端糸は2mmほど残してカットしましょう。
釣り針を外掛け結びで結ぶメリットとデメリット
以上が、外掛け結びで釣り針にハリスを結ぶ手順になります。
ここまでの説明と重複する部分もありますが、外掛け結びについてのメリットとデメリットを簡単に記載しておきます。
まずはメリットについてです。
外掛け結びのメリット
- 初心者でも簡単に結べる
- 釣り針の結びの中では最速
- 巻きの回数を増やしやすい
- 釣り糸の細い・太いを問わない
- 通常の波止釣りでは結束強度も十分
- 無駄糸が少なく、コストが安い
次にデメリットについても把握しておきましょう。
外掛け結びのデメリット
- 大物釣りには強度に不安が残る
メリットとデメリットについて、少しばかり補足しておこうと思います。
外掛け結びとは、釣り針にハリスを結ぶ最もオーソドックスな方法で、釣り針結びの原点ともいえる結び方です。
最大の特徴としては、簡単で迅速に結べ、使用するハリスの太さも問わず、ハリスの無駄も少なくてすむ方法です。
強度を上げる場合や、細い糸を結ぶ場合には、巻き数を10回程度まで増やしても良いでしょう。
あるいは、更に確実な方法を求める場合は、少し手間がかかりますが、カットした端糸の先に焼きを入れ、コブを作ることで抜けを防ぐ事も出来ます。
逆にデメリットはほとんどなく、大型の青物や船釣りなどで使うには強度に少し不安が残ります。
釣り針の結びは強度が最も求められるところなので、強度を上げるために太糸を使うしかないというのは、無視できるデメリットではありません。
ここで紹介した外掛け結びの手順の一部をカスタマイズして強度を上げる方法もありますが、一般的な堤防釣りで使うのであればオリジナルで十分だと言えるでしょう。
外掛け結びの実演動画
外掛け結びで釣り針を結ぶ手順は、実演動画でも紹介していますので、宜しければコチラの動画も合わせてご覧下さい
釣り針を自分で結べるようになると、ハリスが切れた場合や、釣りの最中に針のサイズや種類を変えたい場合にも、新たなハリス付きの針を用意する必要がなくなります。
釣りの種類に応じて、余計なコストをかけずに自由に仕掛けを作れるようになり、釣りの幅も拡がります。
外掛け結びは、釣り糸の結びに関する基本テクニックの一つなので、ぜひマスターしておきましょう。
どうしても上手く結べない方(冬は手がかじかんで辛いですね)や、手で結ぶのが面倒な方には、先に紹介した針結び器のご使用を検討されてはいかがでしょうか
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その他の釣り針の結び方もご参考にどうぞ。
当サイトでは様々な釣り糸の結び方について紹介していますので、結びの方法をお探しの方は、是非ともご覧下さい。
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