『釣りセット』や『釣り具セット』と呼ばれる釣り道具をまとめて販売する製品は昔から存在し、釣具店の入り口付近にビニールでパッキングされた商品として立てかけられているのをよく目にします。
仕掛けが同梱された万能竿セット(述べ竿セット)や、釣竿(ロッド)とリールがセットになったもの、場合によっては仕掛けだけでなく釣りに必要な小道具類までセットされたものなど、至れり尽くせりといった感じですが、これらはいずれも主に釣りの入門者や初心者向けの製品となっています。
それゆえ、ロッドとリールがセットになったものでも価格帯は2,000円~5,000円程度の安価なセットが多く、個別に釣具を買うよりも安いことから、これらを手にする初心者さんも多いことでしょう。
かくいう管理人も当ブログの開設後、うちのチビが釣りを始める時に、子供用タックルとして1.7mの振り出し竿とおもちゃのようなスピニングリール、サビキ仕掛けのセットを購入しましたが、価格は2,000円程度だったと思います。
初心者で更に子供が使うとなると、良いものを与えても雑に扱うのは目に見えているので、むしろロッドを折っても、リールを壊しても、親が口うるさく叱らずに済むようにといった保険のような意味合いもあります。
話が少し逸れましたが、これら釣りセットは安価で初心者向けということもあり、一流ブランドメーカーには少し届かないメーカー製品やノンブランド製品で構成されているのが実情でした。
ところが、近年はこの釣りセットの販売にまずダイワが参入し、2021年にコンパクトパックを中心に次々と釣りセットを投入すると、最新情報で2022年3月にはシマノもコスパの高さで初心者中心に大人気のスピニングリール『シエナ』を組み込んだ製品を投入してくるという状況になっています。
このように今後も目が離せなくなった釣りセットですが、ダイワやシマノの釣りセットということで、一般的な波止釣り経験者が使用している製品がセットで多数投入されており、もはや単に初心者向けとは言えない状況になってきています。
ここでは、一流ブランドから発売された製品を中心に、初心者向けでコスパの良さそうなおすすめの釣りセットについて、その内容と価値を確認してみたいと思います。
一流メーカーのダイワやシマノからも初心者向けのおすすめ釣りセットが続々登場!
以前からロッドとリールを合わせて購入すれば割引という、上記のメーカーが関与しない販売者独自の抱き合わせ製品はありました。
ただ、メモリアルイベントでもない通常製品としてダイワやシマノが自社の製品をセットで販売する製品はほぼなく、ここでへきて釣りセットに力を入れてきた要因として、近年AmazonなどのECサイトでの釣りセットの売れ行きが好調なことが無関係ではないでしょう。
例えば記事作成現在Amazonでベストセラーとなっている以下の釣りセット、長く釣りをしている人から見れば、この製品がなんでこんなに売れるの?と疑問を抱く方も多いような製品です。
【釣りセット内容】
・2.1m振り出し竿(継数11)
・4000番スピニングリール
・150Mナイロンライン(4号)
・ 釣りルアーと釣りフック
・タックルボックス
・収納バッグ
・日本語説明書
販売業者はもちろん中国拠点で、製品自体は3,000円台と安価ですが、ロッドとリールのタックルバランスが悪く、サイトで一緒に紹介されている釣果写真はツッコミどころ満載です。
合計33点のルアーやフックは対象が絞れず、大きなスプリットリングやスナップ付きサルカンの用途も不明ですが、ラインや収納バッグ、小物ケースなどを含めて、やはりオールインワンパックを求めるユーザーも多いということでしょうか。
ダイソーで小物の釣り具を集めてもそれなりの金額になるので、コスパが良いと判断するユーザーが多いのかもしれません。
どこかのサイトでおすすめ製品として取り上げて売れ行き好調なのかもしれませんが、このような製品が多種多様に販売されており、しかもそれなりに売れているのが現実です。
一応リンクを貼っておきますが、楽天やYahoo!でも取り扱われていますが、Amazonでの販売価格が一番安いようです。
このような製品に比べると、ダイワやシマノから出ている釣りセットの多くは決して安いセットではありませんが、ロッドやリールについては初期不良や簡単に破損するといったような心配はないでしょう。
また、各社ともコスパの高さで定評のあるロッドやリールを組み合わせてきているので、これが安く入手できるのであれば、まさにコスパ最強の製品ともなりえます。
一部を除き、バリュープライス製品やエントリーモデルが中心なので、釣り歴が長くすでに高価なタックルを所有する中級者以上には縁のない製品かもしれませんが、2023年現時点の最新情報を紹介します(ここで記載している価格は発売当初の設定で、近年の物価上昇で定価や実売価格が変動している点にはご留意ください。)。
ダイワの釣りセット(オールインタックル)
2020年から2021年に次々と釣りセット(オールインタックル)を商品化したダイワですが、実は2010年にフリースタイルフィッシングを提唱する新感覚タックルとして、『DV1』という製品を販売しています。
このDV1は2018年に性能とスタイリッシュ性の向上を目的にリニューアルされましたが、今思えばこれがダイワの釣りセット販売の皮切りになっていたようにも思います。
DV1は釣りブームの再燃もあり、それなりに注目されましたが、定価が18,000円の据え置き(実売価格は10,000円程度)という高価な価格設定もあり、初心者には受け入れがたい点もあったのか、それほどヒットしたようには思えません。
さすがにここまで高いと、バッグはなくとも、ロッドとリールを個々に買った方が、性能の良い製品を入手できると考える人も多くなるでしょう。
現在では、DV1の後釜と考えられる『#go_fishing SS -STARTING SET-』が2021年に定価12,900円~14,900円にて販売され、そちらへ人気が流れていると考えられそうです。
なお、DV1は2020年には述べ竿タイプの『DV1 N』も発売されましたが、こちらも定価19,500円(実売価格は10,000円程度)と相当な強気設定となっていました。
池や川での小魚を釣るのがコンセプトとなっている製品で、この価格帯の製品を手にする初心者がどれほどいるかと考えれば、売れなくてもなんら不思議はないでしょう。
長く続くデフレで、安くてコスパの良い製品が溢れているタックル販売において、いくらダイワ(DAIWA)のネームバリューがあっても、正直ユーザー本位ではない戦略ミスを犯しているとしか思えません。
管理人自身としては決してお勧めできる製品ではないと思っているので、この2製品についてはECサイトのリンクは控えようと思います。
ただ一方で、近年次々と投入されているダイワの釣りセットの中には、非常に興味深くコスパも良さそうなものがありますので、これらを順次紹介していきたいと思います。
#go_fishing SS -STARTING SET-(海釣り向き釣りセット)
まずは、前述の『#go_fishing SS -STARTING SET-』です。
詳しくはDAIWAのgo_fishing専用サイトを確認していただければと思いますが、『#go_fishing』とは“⽔辺を遊び場に”をコンセプトに、「釣り」に挑戦する真の初⼼者のエントランスとして、新たな世代や⼈々を応援する釣りビギナーに特化したプロジェクトのようです。
海釣り(堤防釣り)、川釣り、池釣り、湖での釣りとフィールドを選ばず活躍できる仕様を目的に製作されています。
セット内容は、ロッドとリール、そして持ち運びに便利な専⽤のタックルバッグも付いており、専⽤バッグに釣具⼀式を詰め込めば、すぐにでもフィールドへ向かうことができるというコンセプトです。
ロッドはターゲットに合わせて1.8m、2.4m、3.0mの3種類と、子供や女性向きの105gとライトな仕様から、波止釣りならサビキ、投げ釣り、ジグサビキにも使える220gの高強度のロッドまで準備されています。
ロッドはカーボン35%前後と初心者にも使いやすい仕様で、仕舞寸法も54cmと非常にコンパクトになっているのが、手軽さを象徴しています。
スピニングリールに高級感は感じられませんが、2500番で260gはエントリーモデルでは標準で、最大ドラグ力も4kgなら実用性については問題ありません。
最近は非常に安くてコスパの良いスピニングリールが出ているので、セットで買う際にリールに拘りたい方は、個別に選ぶ方が良いかもしれませんが、初心者さんならセット化されている製品に安心感を覚えるのも事実でしょう。
定価は12,900円~14,900円と幅があり、DV1と同じように実売価格が半額近くまで下がれば迷わず初心者におすすめですが、結構人気が出て売れ筋商品となっているので、さすがにそれは難しそうですね。
CP-X1、CP-X2(高級感漂うソフトケース付きコンパクトパック)
次は2020年12月発売開始の『CP-X1』と、遅れて2021年11月発売開始の『CP-X2』の紹介です。
ちなみに始めにお伝えしておきますが、この2点の釣りセットは初心者向きというよりも、むしろ同じような製品を持っているユーザーが買い替えを検討するような製品だと思います。
手軽に扱うには少し癖が強く、尚且つスタイリッシュで高級感を出している分、価格設定は定価で18,000円と高価ですので、初心者にはお勧めしません。
CP-X1は、ロッドとスピニングリール、小物ケース、そしてこれらを収納できるソフトハードケースのセットです。
まずロッドについては、1.30mで75g、仕舞寸法が30cmの超コンパクトロッドですが、ルアーウェイト(1g~10g)の記載があるので、基本はルアーフィッシングに使用するロッドのようです。
ガイド6個は大きさのバランスは微妙な感じですが、固定はかなり凝っており、非常に高級感を感じる仕上げになっています。
カーボン75%なので、少し短いながらもアジングやメバリング、バスでのライトゲームに使用を狙ったものだと思います。
もちろんエサ釣りでも、際釣りや穴釣りなどの探り釣り全般とチョイ投げに使用可能です。
因みに、仕様表に記載はありませんが適合ラインは4lb~12lbということで、リールの糸巻量は4lbで100m、6lbで60mということを考えれば、ルアーフィッシングなら実質4lbの一択となります。
そしてスピニングリールについてですが、小型ということもあり165gは普通に軽量で、最大ドラグ力3kg、ベアリングもボール/ローラーが3/1で組み込まれて軽快な巻き心地も納得できると思います。
巻き糸量は前述の4lbで100mとのことですが、このタイプは750番に相当するリールで、実際に巻いてみると8lbで100m近く巻けます。
キャスティングの釣りで8lbラインを60mしか巻かないのはかなり厳しいので、ここはトラブルを覚悟の上で8lbを90mほど巻いて使用したいところです。
なお、コンパクトゆえスプール径の小ささは糸癖を招きやすく、またドラグ調整の難しさもあるようなので、このあたりは注意して使用する必要があります。
バックパックやメッセンジャーバック、ビジネスバックなどに収納できるサイズで、アフター時、レジャーでも持ち運びが楽々ということですが、手提げ部分がないケースという点もあらかじめ認識しておきたいところです。
CP-X2は、ロッドとベイトリール、小物ケース、そしてこれらを収納できるソフトハードケースのセットです。
まずロッドについては、1.28mで88g、仕舞寸法がテレスコ部グリップ部を分けて31.5cmの超コンパクトロッドですが、ルアーウェイト(1g~10g)は先と同じで、基本はルアーフィッシングに使用するロッドのようです。
ベイト仕様ということでガイド7個のバランスも良く、ロッドの高級感を感じる仕上げになっています。
カーボン75%なので、少し短いながらもアジングやメバリング、バスでのライトゲームに使用を狙ったものだと思いますが、スピニングと違ってセットのベイトリールでは、安定してキャストできるのは5g以上だと思います。
アジングやメバリングでは、ワームゲームだとフロートが必要なので、実質マイクロジギングやプラッキングの使用に限られそうです。
エサ釣りでは、CP-X1と同じく際釣りや穴釣りなどの探り釣り全般とチョイ投げに使用可能です。
ベイトリールについてですが、自重190gは普通に軽量で、ギア比6.3、最大ドラグ力5kg、ベアリングもボール/ローラーが3/1で組み込まれて軽快な巻き心地も納得できると思います。
ライン12lbで120m・・・これってダイワのコスパ最強候補のPR100をベースにしたものをセットに組み込んできたということですね。
PR100は実売価格で4,500円前後の製品ですが、このコンパクトロッドはそれなりに高そうなので、同じ価格ならCP-X1よりかはお買い得感がありそうです。
ただ、いずれにしても高価なことには変わらないので、遊び心を持ってこのような製品を探しているユーザー向けの製品のように思います。
CP-X1とCP-X2は生産数が少ないのか、売れているのか分かりませんが、販売直後から品切れを起こすことが多い製品でした。
2023年4月現在もプレミア価格での入手さえ難しく、販売中止についての情報は持っていませんが、DAIWAの公式サイトからは記述もなくなっているようです。
CP-1000、CP-100(機動性の希少な忍者タックル)
次は2021年4月発売開始の『CP-1000』と、遅れて2022年4月発売開始の『CP-100』の紹介です。
前項で紹介したCP-X1とX2の廉価版のような製品ですが、実売価格10,000円割れという価格面を考えれば、入門者さんや初心者さんがコンパクトセットをお探しの場合、コチラの方がおすすめです。
CP-1000は、穂先カバー付きのロッドとスピニングリール、錆びや腐食を防止する速乾性軽量メッシュバックのセットです。
CP-X1と比べると見た目の高級感はありませんが、キャリーバックとなっている点で持ち運びを考えれば、コチラの方が利便性があります。
まずロッドについては、1.30mで自重が75g、仕舞寸法が31cmの超コンパクトロッドで、ルアーウェイト(1g~10g)の記載がありますが、ルアーフィッシングをはじめ万能チョイ投げ竿をコンセプトにしています。
ガイド6個は大きさのバランスは先と同様で必ずしも良いとは言えませんが、短竿のスピニングタックルということで、トラブルなく使おうと思えば、バット側のガイドが大きくなるのは致し方ありません。
ロッドはガイド部分含めてしっかりとした作りとなっており(CP-X1とほぼ同じ)、先径が1.45mmあるというのも初心者向きの仕様で、キャスティング時に誤って穂先を折るといったトラブルも回避しやすいでしょう。
カーボン75%でアジングやメバリング、バスでのライトゲームに使用はもちろん、チニングやロックゲームなどある程度負荷のある釣りにも耐えられそうです。
もちろんエサ釣りでも、波止の際釣りや、テトラの穴釣り、チョイ投げ釣りなどで活躍できるでしょう。
そしてスピニングリールについてですが、1000番の小型ということもあり175gは普通に軽量で、最大ドラグ力3kg、ベアリングもボール/ローラーが3/1で組み込まれて軽快な巻き心地も心配ありません。
付属のナイロンライン2号が始めから170m巻かれていますが、CP-X1セットと違い1000番のリールなので、3号に巻き替えても十分なライン量が確保でき、糸癖も750番よりも付きにくい利点もあります。
ロッドとリールで250g(ライン重量抜き)の軽量コンパクトセット、コスパの良さを考えても初心者さんには明らかにこちらの方がおすすめの製品だと思います。
そして、CP-100は、穂先カバー付きのロッドとベイトリール、錆びや腐食を防止する速乾性軽量メッシュバックのセットです。
まずロッドについては、1.30mで90g、仕舞寸法が31.5cmの超コンパクトロッドで、ルアーウェイト(1g~10g)の記載がありますが、リール性能から実質は5g以上のルアーで使用可のロッドです。
ベイト仕様ということでガイド6個のバランスも良く、ロッドの高級感を感じる仕上げになっています。
カーボン75%ですが先径は1.5mm、ライトゲームよもむしろ海釣りでは探り釣りやボートフィッシング向きの仕様だと言え、初心者向きかどうかと問われれば微妙な感じがします。
ただ、ベイトリールはCP-X2と同様、ダイワのPR100がベースで、自重190gは普通に軽量で、ギア比6.3、最大ドラグ力5kg、ベアリングもボール/ローラーが3/1で組み込まれて軽快な巻き心地も納得できると思います。
PR100は実売価格で4,500円前後の製品ですが、このコンパクトロッドはそれなりにコストが掛かっているので、初心者でもベイトリールを使いたいという方にとっては、コスパ最強の製品だと言えます。
MC750、MC1000、MC10(穴釣りセットとしてコスパ最強)
2021年2月以降、ダイワが『穴釣り専科』と銘打つタックル開発の一環で、穴釣りやチョイ投げ釣り向きのロッドとリールの釣りセットを始めました。
穴の奥に潜む根魚をメインターゲットとし、足元の岩の隙間や根回りを効率よく攻めることに特化した極短設計のブランクスを有するロッドの投入が主目的です。
その裏には2019年頃からこの部分の釣りで先行するジャッカルのEGG ARM SHORTYをはじめとする製品群が、大人気で売り切れ続出,、販売価格の高騰化を演じたという点が大いに関係してそうです。
確かに一歩出遅れた感はありますが、ダイワのロッドとリールがセットになった頑丈なワンピースマイクロコンボも、販売以降まずまずのコスパの良さで販売好調だと言えそうです。
まずMC750について、750というのはスピニングリールの750番を採用していることに由来しています。
全長61cmもしくは75cmのワンピースロッドを採用しており、カラフルでスタイリッシュな遊び感覚のコンパクトロッドとなっています。
短竿ゆえ釣り方に合わせてグリップの位置を自由に調整できるというのは、なかなか気の利いた仕様だと言えるでしょう。
ルアー重量はセットの仕様ごとに異なりますが最小1g~最大12gで、短いながらもかなり頑強なロッドに仕上がっており、巻き糸量の兼ね合いもあり、ルアーフィッシング向きというよりかは、ロックの探り釣り向きの性能を有しています。
こちらについては、セット内容でかなり性能が変わるので、性能表を別途載せておきたいと思います。
遊び感覚の釣りセットなのでロッドとリールの詳細説明は省略しますが、5種類の調子を有し、いずれもセットで250gを切っているので、軽快な釣り心地は味わえそうです。
なお、穴釣りロッドの標準的な先径は0.9~1.1mm程度であることを考えれば、MCは少し太めの仕様であり、汎用性をカバーすることでチョイ投げでの仕様も想定したものだと思われます。
グラス100%ではなく、カーボン含有を20%にしている点も、初心者にとっては扱いやすくなっていると言えます。
この手のワンピースロッドは、メーカー製なら短くても5,000円以上するのが珍しくなく、ベアリング4/1のリールとセットで定価10,000円から20%~30%ディスカウントされれば、十分コストに見合った納得の買い物となりそうです。
次にMC1000について、1000というのはスピニングリールの1000番を採用していることに由来しています。
全長91cmもしくは111cmのワンピースロッドを採用しており、こちらもカラフルでスタイリッシュな遊び感覚のコンパクトロッドとなっています。
MC1000にはL(ライト)、ML(ミディアムライト)、M(ミディアム)の3つの調子があり、MC750同様、グリップの位置を自由に調整できるというのは、なかなか気の利いた仕様だと言えるでしょう。
ルアー重量はセットの仕様ごとに異なりますが最小1g~最大10gで、750と違ってミディアムハードをラインナップしておらず、また先径も少し細めで、ロックゲームのみならず、ライトゲーム向けも念頭に置いた仕様になっていると言えるでしょう。
MC1000についても、性能表を別途載せておきたいと思います。
性能の詳細は割愛しますが、1000番のリールを採用しているということで、巻き糸量も十分で使える釣りの幅も広がりますが、定価は91で11,400円、111で12,400円と少し高く感じる値段設定に入ります。
この長さになると仕舞い寸法も気になるところで、ワンピースのメリットよりもデメリットを感じてしまうユーザーも増えるでしょう。
遊び感覚も損なわれてしまうと思うので、ワンピースに拘りがないのなら実用性を取って、先に紹介した忍者タックルの方がおすすめと言えそうです。
どこまでディスカウントされるか次第ですが、MC750と同価格に近づかなければ、購入は避けた方が無難かもしれません。
最期にMCシリーズで最もおすすめできる『MC10』の紹介です。
これは穴釣り専用ロッドとリールの組み合わせで、採用されている両軸リールは当サイトでも最強の穴釣りリールとして紹介している『コロネット』をベースにしたものです。
MC750が4個のガイド数に対し、こちらは同じ竿長に対し6個のバランス良いガイド配置となっています。
通常の穴釣り竿はグラス100%が多いのに対し、こちらはカーボン20%含有で穴釣りだけでなく、際釣りでの感度の良さも期待できそうです。
Genova(61cm)、MARSEILLE(71cm)ともに定価が5,700円と破格の安さですが、現時点で実売価格は4,000円を切る程度となっています。
コロネットⅡの定価は3,500円(実売価格:3,000円程度)であり、ダイワ販売のワンピーズ穴釣りロッドとの組み合わせということも考慮すれば、コスパ最強のおすすめ釣りセットだと断言できます。
当サイトでは多くの穴釣り釣行記事も紹介していますが、管理人自身は110cmもしくは130cmの穴釣りロッドを使うことが多く、またコロネットⅡも所有しているので購入は控えていますが、足元での穴釣りセットを検討されている方には、是非ともお勧めしたい逸品です。
汎用性が高い釣りセットMC100
2022年5月現在で、ダイワから販売されている釣りセット最後の紹介は、2021年7月デビューの『MC100』です。
MC100はワンピースロッドとベイトリールのセットですが、2種類の調子違いのロッドが準備されています。
性能的にはキャストの釣りにも、縦の釣りにもどちらにも対応したスペックとなっており、それを可能にしているのが前述のPR100をベースにしたベイトリールが組み込まれている点です。
バス釣り、堤防釣り、ボート釣りと幅広く使えますが、ルアーフィッシングで使う場合は、初心者向きかと言われると少々疑問はあります。
ルアー重量は5g以上で対応可能と考えておく必要があり、性能表のルアー重量は実質オモリ負荷と捉えておく必要があります。
ただ、PR100は定価5,600円(実売4,500円前後)のベイトリールなので、1.1mワンピースロッドとのセットが定価で10,000円というのは、はっきり言って安いです。
ワンピースロッドでも持ち運びに苦労しない方なら、実売価格が20%~30%オフで販売されていれば、ベイトリールを探している初心者さんにとってはコスパの良い買いものになるのではないでしょうか。
2023年4月現在もMC100も入手が難しく、販売中止についての情報は持っていませんが、DAIWAの公式サイトからは記述もなくなっているようです。
ダイワの釣りセットについては、最近在庫切れが目立つ状況で、販売戦略の見直しがされていることも考えられます。
例えば、MC750シリーズについても現在は在庫があり販売が継続されていますが、公式サイトだとウルトラライトの『MC 750X』1種類の紹介に切り替わっています。
在庫が僅少の製品はプレミア価格として高騰しており、製品次第では様子見が賢明か、あるいは欲しい製品が安価で残っている場合は、早めに入手した方が良いかもしれないですね。
シマノの釣りセット(オールインタックル)
2022年遅まきながら、とうとうシマノも釣りセットの販売に踏み切りました。
ちょうど本記事で釣りセットを紹介するタイミングで、スタート製品として次項で紹介するシエナコンボを導入しましたが、その後数か月で2製品目も発表されました。
ダイワに比べて、まだまだラインナップに幅はなく選択肢は多くありませんが、異なる仕様なのでユーザーのニーズに合致しやすくなりました。
コスパ最強のリールを組み合わせたシエナコンボ
シマノの釣りセット一発目は、初心者向けで最強のコスパを誇るスピニングリールの一つ『シエナ』をセットに組み込んだ釣りセットをラインナップしてきました。
公式サイトには以下のように謡われています。
「全てのユーザーに気軽に・快適に釣りを楽しんでもらいたい」という想いからうまれたシエナコンボ。ロッド・リールを収納できるタックルケースがセットとなったオールインワンパッケージ。スピニングリール「シエナ」にはナイロンライン2.5号が付属しており、波止サビキ・チョイ投げ・ライトショアソルト等、様々な釣りを気軽に楽しんで頂けます。
シエナコンボ専用ページのリンクを紹介しておきます。
シエナコンボは、3種類ある振り出しロッドとスピニングリール、ロッドケースをセットにしたオールインワンタックルです。
3種類のロッドは、全長2.59mのミディアムライトモデル、2.74mのミディアムモデル、2.90mのミディアムハードモデルで、堤防釣りで人気のサビキ釣り、チョイ投げ、ウキ釣り、海上釣堀での使用から、ルアーゲーム全般(ライトゲーム、ロックゲーム、シーバスゲーム、エギングなど)で使用できる仕様になっています。
スピニングリールはシエナ2500番で、スプールにはナイロンラインの2.5号が150m巻かれていますが、ターゲット(対象魚)の負荷の大きさに合わせて巻替えは必要になります。
性能表と仕様に合わせたターゲット表も紹介されているので、以下に記載しておきます。
さまざまなシチュエーションで、多くの釣り方を実践できるのは間違いなく、定価は13,000円と微妙な価格設定ですが、実売価格が30%割れで9,000円前後になればラインとロッドケースが付いている分コスパの良さも期待でき、人気化するのも間違いない釣りセットです。
ハードな仕様ほど価格設定は高くなりますが、初心者向けにお勧めのセットはエサ釣りでもルアーフィッシングでも汎用性が高く幅広い釣りに使いやすいS86MLなので、安く入手できるのは大きなメリットとなりそうです。
また、その他の仕様も含め、初心者ではないアングラーの方も多く使用されている製品で、長く愛用できるという点もメリットと言えます。
ダイワの釣りセットと違って、シマノのシエナコンボはロッド、リールともにメガヒット製品の組み合わせなので、販売価格は落ち着いているようです。
Amazonでは4月中旬に半額に近いセール販売も行われるなど、タイミング次第で今後も安く入手するチャンスはありそうです。
よりライトな釣りにブエナビスタコンボ
管理釣り場のトラウトや、河原や池のブラックバス、そしてアジングやメバリングなどのウルトラライトな堤防釣りを意識した釣りセットがブエナビスタコンボです。
ダイワ製品でもそうですが、釣りセットは持ち運びを意識したものが多く、ブエナビスタコンボも仕舞寸法が50cm未満となるコンパクトな振出ロッドになっています。
ただし、ここまで紹介してきた釣りセットの多くはソルトウォーターを意識したものが多いのですが、この製品の仕様を考えれば、フレッシュウォーター向けと言えそうです。
性能は以下のような感じです。
【S56L】
- 全長(m):1.68
- 継数(本):5
- 仕舞寸法(cm):49.0
- 先径(mm):1.3
- 自重(g):92
- 適合ルアーウェイト(g):3~15
- 錘負荷(号):1~5
- 適合ライン:ナイロン(lb) 2~8、PE(号) 0.3~0.8
- カーボン含有率(%):45.0
【S60L】
- 全長(m):1.83
- 継数(本):6
- 仕舞寸法(cm):44.5
- 先径(mm):1.3
- 自重(g):102
- 適合ルアーウェイト(g):5~21
- 錘負荷(号):3~10
- 適合ライン:ナイロン(lb) 3~12、PE(号) 0.4~1
- カーボン含有率(%):35.0
因みにブエナビスタコンボはいずれもスピニングモデルですが、セットのスピニングリールのベアリング数BB/ローラ―数にズレがあるようです(多くのサイトでは1/1、シマノの公式サイトでは0/0)。
- 糸付きの1.5号-130mクリア
- ギア比:5.1
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):61
- 自重(g):220
- ハンドル長さ(mm):45
- ベアリング数(BB/ローラー):1/1
いずれのモデルもグリップのコルクとロッドカラーの雰囲気が良く、満足のいく仕上がりになっているかと思いますが、価格は定価で15,000円ほどと結構高価な設定です。
初心者であれば、設定は500円高いですが、ロッドに針が強いS60Lタイプの方が扱いやすいでしょう。
以上で一流ブランドメーカーであるダイワとシマノの釣りセットの紹介を終わります。
ダイワがここ1・2年で次々と釣りセットを投入してきましたが、シマノも短いスパンで新製品を投入してきており、今後の展開にも大いに期待できそうです。
すでに今後の販売が予定されている釣り具セットもありますので、本記事は随時情報を更新していきたいと思います。
これから釣りを始める入門者さんや初心者さんが良きタックルに出会え、良きフィッシングライフを営まれることをお祈りしております。
コメント