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『見えている魚を釣る』ための5つのポイント

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見えている魚を釣るためのポイント

昔からある釣りの格言で「見えている魚は釣れない」と良く言われます。

しかしながら、様々なサイトフィッシングが確立されている昨今、見えている魚が釣れないというのは言い過ぎでしょう。

海釣りにおいても見えている魚が釣り難しい、あるいはまったく釣れない魚がいるのも確かですが、釣りやすい魚がいるのもこれまた事実です。

単純に見えている魚が釣れるか釣れないかの2択で考えるのが間違いで、いろいろと前提条件があって初めて釣れる釣れないを論じられる問題ということですね。

それならその前提条件と、その条件下での結果も知っていれば、自ずと釣果に結びつくということです!!

それでは、見えている魚を釣るためのポイントを纏めてみましょう。

目次

『見えている魚を釣る』ための5つのポイント

まず第一に、魚種による習性や特性の違いが、見えている魚が釣れるか釣れないかに及ぼす影響が最も大きいと言えます。

そして、例え同じ魚を取り上げても、釣り場や時期、環境の違いによって捕食に繋がる活性は変わるので、その時の魚の取る行動にも気を払う必要があります。

このような視点から、ここでは、まず見えている魚のカテゴリーを5つに分けて、見えていても釣れる魚と、見えていると釣れない魚を判別してみましょう。

海釣りの初心者さんには、覚えていて欲しいポイントも多々ありますので、是非とも最後までご覧下さい。

見えていて当たり前の魚は問題なく釣れる

表層の海面まで浮いているイワシ
表層の海面まで浮いているイワシ

そもそも生息域が海面付近であったり、海面付近で捕食する魚は見えていて当たり前なので、普通に釣り上げることが可能です。

海面付近は海鳥などに捕食されるリスクも高く、表層にいる小物の魚は群れで存在します。

回遊している小型の青物(アジ、イワシ、サバ、サヨリ)などがこれに該当します。

写真はアミエビに群れるマイワシとウルメイワシですが、小型とは言っても、この日は20cmオーバーも多く混じり、大当たりの日でした。

このように撒き餌に釣られて魚が海面まで浮くケースは決して珍しくなく、これだけを考えても、初心者さんを含めた多くの海釣り経験者は、普通に見えている魚をたくさん釣った経験があるということになります。

ただし、アジやイワシであれば、存在が確認出来れば必ず釣れるという訳ではありません。

これら小型の青魚が見えていながら釣れるか釣れないかは、群れの大きさや時間帯に強く依存します。

すなわち、シーズン中で群れが大きく朝夕のマズメ時など活性が高くなっている時合いでは、容易に釣りやすくなります。

その反面、日中に小さな群れが確認できる程度の時には、警戒心がかなり高くなるので、擬餌餌を使ったサビキ釣りなどの場合でも、見切られて釣り難しくなります。

小型の青物を狙っている魚は見えていても釣れる

ナブラの発生
ナブラの発生

前述のような、回遊している小型の青魚(アジ、イワシ、サバ)を捕食しようと追い回している中型から大型のフィッシュイーターは、見えていても普通に釣れます。

例えば、ハマチ(ブリ)、カツオ、シーバス(スズキ)、サワラ(サゴシ)、カマス、シイラなどがこれにあたり、表層でも小魚を追い回し、エサを追い回している時は、警戒心も緩んでいるのでしょう。

ただし、これらのフィッシュイーターは必ずしも姿が確認できる訳ではなく、ナブラ(水面で青物などのフィッシュイーターが小魚を追い詰めて捕食していること)によって、その存在が確認できるものもいます。

ナブラが発生している場合、写真のように小型の青魚は一団となって海面付近を逃げ回り、フィッシュイータのアタックで時折バシャバシャと海面上まで飛び出す姿が確認できます。

また、イカ類の釣魚として中心的なアオリイカは、秋の新子シーズンに見えイカとしてサイトフィッシングが楽しめます。

シーズン序盤のミニイカの時期は浮き上がっているのを見つけたら、近くに活け餌(小魚)や餌木を放り込んでやるとすぐに飛びついてきます。

ただ、エギンガーなどが多い釣り環境では、打たれまくってすぐに警戒心が上がってしまい、徐々に釣り難しくなるのも周知のことです。

撒き餌で浮く魚は狙って釣れる

撒き餌で浮き上がるカワハギとその他エサ取り
撒き餌で浮き上がるカワハギとその他エサ取り

海釣りにおける多くの釣り方では、ターゲットを釣り上げるために撒き餌を行います。

撒き餌にはエサ取りが群がり、我先にエサをゲットしようと表層まで浮いてきます。

フグ、スズメダイ、ベラ、カワハギなどのエサ取りと呼ばれる魚は、特に暖かい時期にはたんさん湧いていますね。

このエサ取りは釣り人から見えていても警戒心は薄く、簡単に釣り上げることができます・・・というか、釣れても喜べないというのが正直なところですが。

狙いは表層のエサ取りの下で様子を伺っているであろう本命です!!

チヌ、グレ、アイゴ(堤防釣りではサンバソウも含む)などの上物が本命として狙う魚になりますが、この種の魚が本気を出してエサを食い始めると、エサ取りは弾かれてしまいます。

大きな群れで存在するエサ取りと違い、これら本命を浮かせるには、時期、その日の潮や干満、活性の高さ、擦れていない場所、釣り人の技術などの条件も必要です。

条件が合って上手くやれば、棚が1ヒロ以下のうっすら見えている所でも、ターゲットを釣り上げることは可能です。

撒き餌で浮かせて本命を釣るこの釣りはフカセ釣りと呼ばれますが、釣り人の腕が問われ、釣りの醍醐味を味わえる釣りです。

エサを求めて浅瀬に上がってくる魚は見えていても釣れる

波止際に潮が満ちれば水没する石畳がある釣り場を知っていますか?

あるいは海岸線を石畳で階段状に舗装した場所(潮の干満で水没する場所が変わる)は見たことがありませんか?

磯でも同じことが言えるのですが、こういう場所には太陽光と複雑な波の流れで酸素が豊富に発生し、魚のエサとなる小動物や海藻などが豊富に生息しています。

このようなエサを求め、普段は比較的深場にいる魚も上がってきます。

石畳に寄りつくチヌ
石畳に寄りつくチヌ

ベラやカワハギなどのエサ取りはもちろん、チヌ、グレ、アイゴ、サンバソウ、アイナメやメバルなど磯で釣れる魚も上がってきます。

ただし、上記で取り上げた3つのポイントよりは難しい釣りになり、サイズが大きくなればなるほど魚の警戒心も高くなり、人の気配を感じさせると上がっても来ないので注意が必要です。

夜なら警戒心も緩くなり、それほど注意しなくても釣れることもありますが、残念ながら夜はその姿を確認することは出来ません。

ヘッドライトで照らそうものなら、一気に警戒心が上がり、釣果を上げる以前にポイントから離れてしまうでしょう。

因みに、水没する石畳や石段となった場所にはタコもよく上がってきます。

タコは警戒心とはほぼ無縁でタコジグやタコエギ、テンヤ等を持っていれば、目の前に落としてやるだけで意外なほど簡単にゲットすることが出来るので、見かけたら試してみて下さい。

遊んでいる魚、人の気配を感じて警戒しない魚は釣れない

ボラの大群が行ったり来たり・・・
ボラの大群が行ったり来たり・・・

チヌやグレが波止際や桟橋の下でユラユラと浮き上がっているのを見たことがある人は多いのではないですか?

あるいはボラやエイ、カンダイなどが目の前を行ったり来たりと、優雅に泳いでいるのを見たことがある人もいるのでは?

これらの魚は驚くほどの大物だったりすることが多いですが、これらの魚を狙っても釣り上げることはできません。

餌に興味を示さないどころか、人間の気配を感じさせたり、物音を出して脅してみたりしても平気な感じがします。

日向ぼっこでもして遊んでいるだけでしょうか・・・このような行動を取れる魚は別の意味で大物です。

今回は海で餌釣りを(一部、ルアーフィッシングも含む)を行う上で、「見えている魚を釣る」ためのポイントを5つ上げました。

紹介した順で上から下へ向かっていくにつれて、釣り上げるのが難しくなります。

そして難易度の高い、見えている魚を釣ろうと思えば、釣り人のいない自然の状況を維持してやらねばなりません。

また、あなたから相手が見えているという事は、相手からもあなたが見えているという事を意識する必要もあります。

そのあたりのことは、コチラの記事に纏めていますので、合わせてご覧頂ければ幸いです

サイトフィッシングには偏光グラスを用意しよう

サイトフィッシングを考えるなら、まずは獲物の存在を把握する必要がありますが、その際には偏光グラスが役に立ちます。

というか、むしろ偏光グラスなしでサイトフィッシングを行うのは無理があるので、是非とも用意しておきたいアイテムです。

ダイワ(Daiwa) 変色調光偏光グラス DN-4022H グレー(ブラック)

最近はスタイリッシュな偏光グラスが多く、価格はレンズ性能によってピンきりです。

メーカー製で十分な性能を持っていても、数万円もする高価なものはちょっと手が出し辛いですね。

変色調光の入った偏光グラスで選べば、ここで紹介するクラスの偏光レンズが標準的なものと言えます。

なお、本格的な偏光グラスは、結構な高額になります。

TALEXレンズを採用したダイワの偏光グラスはいずれも高価ですが、以下の製品はその中でも最高峰の逸品です。

透明感溢れる視界で広範囲し、水面に出る変化はもちろん、水中の魚影を捉える性能も一歩抜けています。

高級感はもちろん使用感が違い、長く掛けていても疲れないので、本格的にサイトフィッシングに取り組む方なら検討対象に加えてみても良いでしょう。

オーバーグラス製品もあります。

逆にお手軽価格の偏光グラスも1点紹介しておきます。

偏光性能に優れたトリアセテート製レンズが採用されていますが、偏光性能そのものは謳い文句程は高くないのが現実です。

ただのサングラスよりは優れていますが、水面のギラツキは押さえてくれますが、水中を把握するのは難しいものと認識しておいた方が良いです。

最初の1本でお試し程度で購入するのであれば、ポリカーボネイト製レンズを含め、このレベルの製品は多々あります。

フィッシンググラスとして使用するのであれば、シマノ製やダイワ製のものから、色々と検討されるのも良いでしょう。

ダイワ製とシマノ製の偏光グラスを探す

なお、以下のようなビックリするほど安価で、多くの愛用者を生んでいる製品もありますが、こちらは偏光性能は正直ほぼ期待できません。

サイトフィッシングでの使用をメインに考えるのであればあまりおすすめは出来ませんが、サングラスとしての効果であれば実用性はあります。

FERRY 偏光レンズ スポーツサングラス 専用交換レンズ5枚

実用性の高さや外見の向上だけでなく、偏光グラス自体が紫外線などからの防御にもなりますので、色々とお探しになってみてはいかがでしょうか。

難易度の高い見えている魚を釣り上げるというのは、数多くある釣りの楽しみ方の一つでもあります。

自然と一体となり、保護色で身を隠す相手を見事に仕留めて下さい。

魚の視力や色彩を捉える力に関する記事もあわせてどうぞ。

海釣りで釣れる魚の視野と視力(動体視力)

海釣りで手軽に釣れる魚の色(保護色) -特徴と特性-

海釣りで釣れる魚 色(色彩)に対する認識は?

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