釣りをする時に役立つ便利な釣り道具はたくさんあり、当サイトでもこれまでいくつかのツールについて紹介してきました。
大半の釣り人が普通に所有している釣り道具を含め、万人向けの便利グッズや、あるいは一部の方にだけメリットをもたらす特殊なアイテムもあります。
そんな中でも釣り人すべてにおすすめしたい便利グッズ、持っていないと損をする釣り道具とも言えるのが、釣り用のペンチこと【フィッシングプライヤー】(単にプライヤーとも呼ばれます)です。

腰に下げた【フィッシングプライヤー】
知らなけきゃ知らないで、他の代用品で何とでもなるのですが、一度フィッシングプライヤーを使い始めると、その利便性の高さゆえ、決して手放せなくなります。
ここでは、そんなプライヤーの種類や使い方も含めて、詳しく紹介しようと思います。
プライヤーをご存じない方には、是非ともこの便利な釣り道具について、知って帰って頂きたいと思います。
釣り用ペンチ【多機能フィッシングプライヤー】は釣り人必携!最強のおすすめ便利グッズ!!
プライヤーとは挟んで掴む道具の総称ですが、多くの方は工具のプライヤ(ペンチ)が頭に浮かぶと思います。

工具のプライヤ
ギザギザ口のただのペンチのようなものから、挟む・回す・切るといった複数の機能を持つものまで様々です。
一家の主ならば、家庭内の修理事や日曜大工をするのにも、必ず1本は持っておきたい便利な工具です。
多機能なもの、良い素材が使用されているものほど高価だというとくちょうはがあります。
フィッシングプライヤーとは?
では、釣り用ペンチ【フィッシングプライヤー】とはどのようなものなのでしょうか。
容易に想像出来るのは、その名が示す通り、魚釣りに役立つ機能を備えたプライヤーということですが、まさにそのまんまです。
まずは、そのプライヤーの外観から確認してみます。

フィッシングプライヤーの外観
始めてご覧になる方は、先に見た工具に比べると、ずいぶん華奢な印象を感じるかもしれません。
そのインスピレーションはあながち間違っておらず、実はフィッシングプライヤーというのは、工具として使うプライヤなどよりも、繊細な作業を行う際に使うことが多い釣り道具です。
手作業で行うのが難しくても、プライヤーを使えば簡単に行える、それ故の便利グッズという面があります。
そして、フィッシングプライヤーのもう一つの大きな特徴は、複数の機能を有した多機能プライヤーであるのが一般的という点です。
管理は現在4本のフィッシングプライヤーを所有していますが、上図は管理人がエサ釣りの際にメインで使用しているBuccaneer(バッカニア)のプライヤーで、実は5つの機能を有しています。
プライヤーに備わっている機能は、製品ごとに異なりますので、自分の使用用途に見合ったプライヤーを選ぶことが重要です。
それでは、次にプライヤーが有する機能について紹介していきましょう。
フィッシングプライヤーの種類と機能
フィッシングプライヤーには、いくつかの種類が存在します。
単に『挟む』機能しか持たないペンチのような製品もあれば、『挟む』プラス『切る』といった2つ以上の機能を持つ製品もあります。
そして、釣りの世界で最も多くのユーザーに使用されているのが、1本に4つも5つもの機能を有する多機能プライヤーです。
更に、多機能プライヤーの中にも、実は2種類の形状をしたものが存在し、どのような釣りを行うかによって、適切なプライヤーが変わってきます。
それでは、この2種類について、それぞれが有する機能とプライヤーの使い方も含めて紹介していきましょう。
ルアーフィッシング向けのベントノーズタイプのプライヤー

ベントノーズタイプのプライヤー
上図は、ベントノーズタイプと呼ばれる種類のプライヤーです。
このプライヤーには、以下の6つの機能が備わっています。
- スプリットリングオープナー(スプリットリング外し)
- 針外し
- ガン玉潰し(ガン玉外し)
- ラインカッター
- ナイフ
- ウロコ取り
ルアーフィッシングを行う方のほとんどは、このタイプのプライヤーを使用します。
その理由は、モノを挟みやすくギザギザ加工(鋸状)にしたアゴの先端部分が、片方だけ曲げられた形状になっており、この部分が『スプリットリングオープナー(スプリットリング外し)』の機能を有するからです。

スプリットリングオープナー
指で開くには硬くて困難なスプリットリングの取り外しも、このベントノーズタイプのプライヤーがあれば、いとも簡単に行えます。
現在販売されている釣り用プライヤーの大半は、このベントノーズタイプのプライヤーとなっています。
次に『針外し』の機能ですが、コチラは細かい説明は不要ですね。
口の硬い魚や、釣り針を飲み込まれた場合など、指で針を外すのが難しいケースはよくあります。
また、歯が鋭い魚、あるいはヒレなどに毒を持ち、素手を近づけたくない魚など、魚に掛けた針を外すのには危険も伴います。
プライヤーを使って釣り針を挟み込んで抜けば、安全で無理なく釣り針を外すことが出来ます。

ガン玉潰し
そして、これは『ガン玉潰し(ガン玉外しとか、ガン玉開きなどとも呼ばれます)』を行っている写真です。
一度噛み潰したガン玉を、ラインに傷を付けずに開いて外すのは、なかなか難しい作業ですが、プライヤーではこの作業も簡単に行えます。
ただし、プライヤーによって、ガン玉潰しの形状は少しづつ異なり、誤って潰すとガン玉がうまく外れないことがあります。
手持ちのプライヤーの特徴を掴むためにも、この作業については事前に何度か練習をしておいた方が良いでしょう。

ラインカッター
『ラインカッター』はプライヤーの中でも、比較的良く使う機能で、多機能プライヤーであれば、ほとんどの製品に備わっている機能です。
基本的にはPEラインが切れる仕様になっていますが、その切れ味は製品レベルに依存するところがあります。
特にあまりにも安価なプライヤー製品では、歯に使われる材質も悪く、耐久性や錆などの問題などで、早々に切れ味が損なわれるケースもあります。
性能を維持しようと思えば、釣行後のメンテナンスは欠かせないところです。
その他、上で紹介したプライヤー(Zitrades)には、グリップ部分に『ナイフ』と『ウロコ取り』が仕込まれています。
一般的なプライヤーにはあまり付属していない機能ですが、ナイフは魚を締めるのに使えます。
これらの機能の付加は、プライヤーの重量が重くなることにも繋がりますが、無いよりはある方がユーザー好みといったところでしょうか。
このプライヤーでは、6種類の機能が備わっていましたが、このように多機能プライヤーには1本の中に様々な機能が備わっています。
エサ釣り向けのロングノーズタイプのプライヤー

ロングノーズタイプのプライヤー
エサ釣りがメインの釣り人には、こちらのロングノーズタイプのプライヤーがお勧めです。
先に紹介したベントノーズタイプと違って、このタイプにはスプリットリングオープナーの機能がないものが多いです。
口先が細く長くなっていることで、狭い場所での作業が可能で、特に先端部が曲げてあるものは、針外しの際の視界が確保しやすいという特徴があります。

針外しに有用なロングノーズプライヤー
このように飲み込まれた釣り針を外す際に、先曲げされていることで、プライヤーを真っ直ぐに突っ込む必要がありません。
横から入れることで、釣り針を確認しながら掴みやすいという点と、ハリスが巻かれた部分に触れずに針が外せるので、ハリスを傷めるリスクが大幅に軽減します。
エサ釣りでは、『針外し』がメインの使用用途になりますので、このタイプのプライヤーが重宝します。
上記のプライヤー(Baccaneer)には、『ガン玉潰し』と『ラインカッター』に加えて、『ナット(ネジ)廻し』も付いています。
このようにプライヤーの種類によって、付加されている機能は異なりますが、すべての機能を有したプライヤーはありません。
プライヤーを選ぶ時には、まず、どの機能が欲しいのかということを明確にしてから、探すようにしましょう。
上記で紹介した2種類のプライヤーのうち、ベントノーズのZitradesのプライヤーについては、使い方を含めた紹介動画がありますので、ご興味がある方は是非ともご覧下さい
おすすめのプライヤー
記事投稿現在(2017年11月)の少し前より、目立って売れていたので、気になって入手してみた【Ziradesのプライヤー】です。
Zitradesの製品は安価ながら、管理人自身他にも使用しているコスパの高い釣り具を持っているので、このプライヤーも安い製品ながら、それなりに期待しての購入でした。
結果としては期待以上の性能で、売れている理由が分かりました(詳細については、上の紹介動画でご確認頂ければ幸いです)。
安価で多機能なベントノーズプライヤーをお探しの方や、最初の1本を検討されている方には、コスパの高いこの製品がおすすめです。
ベントノーズタイプから、もう一本のお勧めは【ウミボウズのプライヤー】です。
プライヤーの使い勝手の良さは、先端部が長く細いこと、腐食に対する耐久性が高いこと、そして軽いことも依存します。
この3点をすべて完璧にクリアしているのが、アルミ合金製の超軽量プライヤーである、上図のプライヤーです。
多少のコストアップはありますが、性能の高さを考えるとコスパは非常に高く、購入してまず後悔しないのはこの製品です。
ストラップとカラビナの付属はもちろん、プライヤーそのもののスタイリッシュ性も高さも魅力の製品で、ウミボウズのプライヤーは発売以降年々その人気を上げ、今や大ヒット商品になりました(2019年10月現在)。
エサ釣りを行う機会が多い管理人が、これまでメインで使用しているのは【バッカニアのプライヤー】で、針外しとしての使い勝手の良さは抜群です。
すでに5年ほど使用していますが、釣行後の水洗いだけで、メッキのバネ部分を含めて、ほとんどサビが発生していません。
オールステンレス製プライヤーの重量85gは最軽量レベルで、携帯ケースとカラビナがセットになっている点でも重宝しています。
管理人にとっては長く愛用できている点も含めて、決して手放せない良き相棒であり、高いコストパフォーマンスの点でもおすすめ製品の一つです。
TAKAMIYA(タカミヤ) アングラーズプライヤー ロングノーズタイプ
ロングノーズタイプからもう一本のおすすめ製品は、【TAKAMIYAのプライヤー】です。
上記で紹介したバッカニアのプライヤーを模した製品ですが、価格は半額程度で販売されています。
プライヤーの機能は同じで、性能そのものにも大差はないようですので、始めての1本としてお試しのプライヤーを検討されている方には、ちょうど良い製品かもしれません。
ただし、コチラはケースやカラビナが付属されていませんので、紛失しないように注意が必要です(カラビナや尻手ロープは100均でも購入できます)。
以上で、フィッシングプライヤーの紹介を終わります。
冒頭にもお伝えしましたが、フィッシングプライヤーは非常に便利な釣り道具です。
一度使い始めると、もう二度と手放せなくなるほど、釣りライフを強烈にバックアップしてくれる便利グッズです。
プライヤーをご存知ない方はもちろん、通常のペンチを使っている方や、所有するプライヤーに不満を持つ方も、自分の用途に応じた適切なフィッシングプライヤーを探してみてさい。
そうすれば、きっと、釣行時のあなたの傍に常に存在する、心強き相棒となってくれることでしょう!!
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