どうも、先立って紀州釣りの釣り方について、一記事で13,000字にもおよぶ長編大作に仕上げ、逆に読者様から『調子に乗るのも、大概にシロ!』と戒めのコメントが入らないか、内心ビクついていた、ガチろっくんです。
あまり長くなるようなら、2記事に分けた方が色々とメリットもあるのですが、初心者さんでも分かるようにと、ついついアレもコレもと詰め込んでしまうのは悪い癖です。
ただ実を言うと、この紀州釣りに関する記事はこれでも2記事に分けていたのです。
自分でも10,000字を超えたあたりから、「もう締めないとズルズルいく!」という思いがあり、前記事では意図的に紹介しなかったものがあります。
それは、紀州釣りを行うに際して、ロッドやリール、仕掛けなどの主なタックルとは別に、不便なく紀州釣りをするための補助的な釣り道具についての紹介です。
ここでは、それに合わせて、必須ではなくても持っていると非常に役に立つ、紀州釣りで使える便利グッズについても紹介します。
なお、紀州釣りについての知識が浅く、例え長文でも、まずは前回記事から見てやるかというチャレンジャーな方はコチラをどうぞ
紀州釣りのおすすめタックル、必要な補助釣具、お役立ち便利グッズの紹介
釣りの経験が長くなってくると、新しい釣りを始めるときに、改めて釣り道具を購入しなくとも、すでに持っているもので事足りることが多くなります。
紀州釣りを始める時も、それは例外ではありませんが、まずは何が必要なのかを知らなければ始まりません。
それでは、優先順位が高いものから順に紹介していきましょう。
紀州釣りの基本タックル
基本タックルについては、すでに前記事で紹介したものと被りますが、まずは絶対に必要な製品の紹介から行います。
紀州釣りに適した釣竿(ロッド)
紀州釣り用のタックルと仕掛けは、比較的シンプルで、負荷の軽い繊細なウキ仕掛けを扱えれば、汎用的なロッドとリールで十分です。
まず、ロッドはそれなりの強度が必要ですが、汎用の磯竿でOKなので、先調子(7:3)で4.5m~5.3m程度、号数は1号~2号をが良いでしょう。
ロッド操作が煩雑なこの釣りでは、慣れないうちは2号の4.5mを選べば扱い易いでしょう。
シマノ(SHIMANO) 磯竿 17 ホリデー磯 2号 450
シマノのホリデー磯は汎用的な磯竿の中では、性能が高い割に価格は安く、非常にコストパフォーマンスの高い人気製品です。
2号4.5mは自重も160gと軽く、紀州釣り向きの仕様となっており、一日中ダンゴを投げ、竿を降り続けても疲れません。
これまで釣りを経験されてきた方なら、もう少し軽くて柔らかい1.5号や、少し重くても5.3mを用意する方が釣り場は選びません。
以下の内容でも同じように、紀州釣り向けのタックルについては、一例として各々の製品から、管理人がお勧めする製品を一つだけ紹介します。
ほとんどは管理人が実際に使用しているものですが、同等製品はたくさんありますので、求められる性能を確認した上で、いろいろと検討されてはいかがでしょうか。
紀州釣りに適したリール
リールについては、4kg程度のドラグ性能を持つ小型のスピニングリールが最適です。
使用する道糸(ナイロン2.5号~3号)でダンゴを遠投するケースやを考えれば、おすすめとしては2000番ですが、用途が限定されてしまうので、他の釣りでの汎用性の高さも考えれば2500番を準備しておく方が良いでしょう。
ダイワ(DAIWA) リール 20 レブロス LT 2500D
現在の製品に限らず、これまでも非常に高い圧倒的なコストパフォーマンスを誇る製品といえば、ダイワのレブロスシリーズです。
紀州釣りに限らずとも、波止釣りであればどんな釣りにでも使用可能です。
ダンゴを扱う紀州釣りでは、気を付けていてもリールは徐々にダメージを受けるので、高価なリールを使うことは避け、バリュープライスのリールを使うことをお勧めします。
レブロスのLTモデルは機能性と頑健性の高さが売りということもあり、紀州釣りにはピッタリです。
道糸(ライン)はナイロン、ハリスはフロロカーボンを選択
主要タックルとなるロッドとリールは汎用のもので、なおかつバリュープライスな製品で良いと思いますが、道糸とハリスには少しばかり気を配った方が良いでしょう。
まず、道糸についてですが、紀州釣りでは軽い仕掛けを扱うので、緩く巻かれたラインの上に負荷が掛かると巻きグセが付きやすくなります。
基本的にナイロンを使いますが、出た道糸のほぼ全てが水に浸かるこの釣りでは、安いラインは時間が経過すると吸水してしまい、紀州釣りに必要なラインの操作性が失われます。
東レ(TORAY) ナイロンライン 銀鱗 スーパーストロング ネオ 150m ゴールド
糸を捌く際の穂先への絡みや、ダンゴのキャスティング性能にも悪影響を及ぼすので、道糸は格安ラインではなく、少し性能の良いものを使いましょう。
なお、視認性が高いことは重要な要素なので、カラーのついた道糸を使用する方が使い勝手は良いでしょう。
上記の道糸は2.5号で3号の強度を誇ると謳い文句の製品です。
細いラインほど波風の影響を受けにくくなるので、強度に問題がなければなるべく細いラインを使いましょう。
次にハリスですが、底を釣る釣りとは言っても、ダンゴから出た後は潮の流れに乗せる釣りです。
ハリスは通常のフロロカーボンで1ヒロ以上取れば結構ですが、一般的な1.5号を用いるのであれば、時に獲物は50cmに及ぶ大物になるので、それなりの強度があるものを使用しましょう。
クレハ(KUREHA) シーガー グランドマックスFX 60m 1.5号 フロロカーボン最強ハリス
上記のハリスを使う時は、道糸とのバランスを考えるのと、道糸が劣化していないかに注意を払っておかないと、高切れ(道糸から切れる)を起こします。
グランドマックスFXはそれほど強度の高いハリスで、一度使用し始めると、決して手放せなくなるフロロカーボン最強ハリスの一つです。
紀州釣りのウキは、寝ウキがバランスよく使いやすい
棒ウキ、玉ウキ、寝ウキ、何を使っても結構ですが、おすすめは棒状寝ウキです。
1号程度までならオモリ負荷が必要な棒ウキを、寝ウキとして使っても問題ありません。
大事なことは視認性の良さと感度の高さという、ある意味相反する要素をバランスよく備えていることです。
その上、適度な浮力を持ち、キャスティング時の空気抵抗が少なければなお良しで、この特性は棒状の寝ウキにピッタリです。
釣り針、サルカン、ウキ止め、シモリ、カラマン棒などの小物は汎用品でOK
【釣り針】
一般的なチヌ針でよく、2号~3号が使いやすいでしょう。
活性の高い時期は、大きめの目立つエサを使うので、チヌ針も大きめのものを使い、逆に活性の低い時期は、小粒なエサが良いので小さめのチヌ針を使うようにしましょう。
【サルカン(スイベル)】
NTスイベル(N.T.SWIVEL) タル型サルカン 16号
仕掛けに余計な負荷を掛けないよう、なるべく小さい14号か16号程度のサルカン(スイベル)を使います。
【ウキ止め】
サンライン(SUNLINE) とまる ウキ止め糸 ピンク M
ガイドへの抵抗や、リール内での引っ掛かりを防止するのに、なるべく小さなものをセットします。
棚を頻繁に調整するこの釣りでは、ゴムのワンタッチ取り付けタイプは緩みやすくなるので、自分で結ぶ糸タイプの使用をお勧めします。
【カラマン棒】
無くてもシモリをウキの下側にも入れれば仕掛けとして機能しますが、カラマン棒を使えば軽い仕掛けでも扱いやすくなります。
【シモリ】
負荷にならないように出来るだけ小さなもので、スムーズに道糸上を移動するように、適切な穴の大きさのものを使用します。
結ぶウキ止めの大きさも小さくできるので、テーパー状になっているものを使う方が良いでしょう。
【釣り針】
紀州釣りでは、ガン玉は水深のある場所や、底潮でエサが浮き上がるようなケースなど、必要な時にだけ使えば良いでしょう。
これらの仕掛け用の小物は汎用的なもので問題ありませんが、一つ一つに気を配って適切なものを使用することで、気付かないうちにトラブルを軽減してくれる効果があります。
先に書いたラインも含めて、紀州釣りでは軽い仕掛けを扱うので、仕掛けがチグハグだと無用なトラブルを招き、それによって釣りを難しく感じさせることが多分にあります。
紀州釣りに限ったことでもありませんが、初心者さんほど、まずは扱いやすい仕掛けを用意することが重要です。
紀州釣りをする時に必要となる補助的な釣り具
それでは次に、紀州釣りをするのに必要となるサポートアイテムの紹介です。
こちらの紹介もほとんど管理人が使用しているものを中心に紹介しますが、同じような機能を持っていれば、他の釣りで使用しているものを代用してもえば十分です。
バッカンはダンゴやマキエだけの用途に限らず多機能製品
ダイワ(DAIWA) トーナメント ハードバッカン FH40(C) ブラック/strong><
紀州釣りではヌカダンゴを使いますが、その量はキロ単位になり、40cmサイズのハードタイプのバッカンが使いやすいです。
上記の製品も管理人が現在使用しているものですが、バッカンは一度購入すると長く愛用できる釣り道具で、他の人から見れば使用する釣り人を映す釣り道具とも言えます。
(ということで、管理人が使用している釣り道具の大半はダイワ製品です。)
釣りの最中以外は、道具の収納BOXとしても使うので、軽くて丈夫な有名メーカー製のものを使用することをお勧めします。
お気に入りのメーカーから見た目重視で用意するのも良いでしょう。
紀州釣り用のダンゴ杓
ダンゴ杓は、紀州釣りのダンゴをポイントへ投げ込むのに使います。
ウキフカセ釣りで使う杓に比べて、ダンゴを乗せるために、カップが大きく深くなっています。
20m以上の遠投なら必須ですが、例え近投でも杓を使うことでキャスティングの安定性や、手首や肩への負担がなくなるので、ほぼ必須の道具です。
初心者さんであっても、いずれは必ずダンゴ杓を使うようになるので、早いうちから慣らしながら、紀州釣りのテクニックをマスターしていきましょう。
ダンゴ杓はあまり製品の選択肢がなく、拘ればチタン製の高価なものもありますが、上記のような安価なもので十分です。
タモ網(玉網)
プロマリン(PRO MARINE) 玉網 ブルーベイ磯玉セット 630
チヌやグレなどの上物をやる釣り人にとって、タモ網(玉網)は必須の釣り道具ですので、これから始める方は、是非とも用意しましょう。
上物は比較的繊細な仕掛けを使い、竿のしなりを活かしたロッドワークで魚を寄せてきます。
それゆえ、そのまま引き抜くことができず、ロッドを損傷させないためにも、だいたい35cmを超えてくるとタモが必要になってきます。
なお、海面までの高さがある釣り場でも使用できるように、最低でも540cm、出来れば600cmはあるタモで、なるべく軽いものが便利ですが、一流メーカー製になると上記の製品の3倍程度は掛かります。
水汲みバケツ
TAKAMIYA(タカミヤ) H.B CONCEPT 活かし水くみ ブラック 21cm
海水でヌカダンゴを練ったり、手を洗ったりするのに水汲みバケツを使います。
すでに海釣りをしている人で、水汲みバケツを使用していない人はいないと思うので、紹介は不要かとも思いましたが、これから本格的に始める方もいると思うでので、水汲みバケツの重要性も含めて以下に紹介しておきます。
紀州釣りをする時に持っておきたい便利グッズ
それでは最後に、紀州釣りに必須というわけではありませんが、持っていると非常に重宝する便利グッズについて紹介します。
ほとんどの製品は紀州釣りに限らず、他の釣りを行う時にも役に立つ道具ですので、ご存知ないものがあれば、是非とも入手を検討してみて下さい。
竿受け(ロッドホルダー)
第一精工 ロッドホルダー バッカン受三郎 アーム式小継三段 95cm
紀州釣りではダンゴを握る必要があり、エサを仕込むときは両手を開ける必要があります。
波止上への置き竿は、ロッドやラインを痛めてしまうので、出来れば竿受けを使ってください。
紀州釣りに限らず、竿受けがあるのとないのとでは、釣りを終えた後の疲れに雲泥の差が生じます。
竿受けは他の釣りでも共通して使える便利グッズなので、自分のスタイルにあったものを選ぶようにしましょう。
フィッシュグリップ(魚挟み)
Hicreat フィッシュグリップ 計量器機能とメジャー付き
釣った魚も大物になってくると、暴れる魚を持つのも結構大変で、下手に触るとヒレが刺さったり、噛まれたりして、怪我をすることもあります。
釣り上げた直後は魚の口を開いているので、下あごに掛けると簡単に持ち上げられます。
持ち上げた状態で、釣り針を外したり、以下に紹介するストリンガーに掛けたりもできるので、フィッシュグリップは非常に便利です。
上記の製品は魚を釣り上げた状態で、メジャーによる計測と、バネの沈みこみによる軽量が可能なので、何かと便利です。
多機能プライヤー(フィッシングプライヤー)
TAKAMIYA(タカミヤ) ステンレスアングラーズプライヤー ロングノーズタイプ ブルー
海釣りをするのであれば、多機能プライヤーは是非とも持っておきたい一品です。
紀州釣りでのメインの使用用途は安全な針外しですが、その他にもガン玉つぶし、ガン玉開き、ナット外し、ラインカッターなどの機能を有しています。
針外しがメインだとロングノーズタイプが使い易いのですが、ルアーフィッシングもする方には、スプリットリング外しが付いた、ベントノーズタイプを選ぶ方がメリットは多いでしょう。
TAKAMIYA(タカミヤ) アングラーズプライヤー ベントノーズ
フィッシングプライヤーについて、その種類や使い方を紹介した記事がありますので、ご興味がある方はどうぞご覧下さい
ストリンガー
SEAVER(シーバー)フロート付きストリンガー バネ式フック 5 / 10個 ワイヤー 5 / 10m スペアフック 収納ケース 付き
チヌ釣りを楽しむ方の多くは、その日の最後にすべてリリースする方や、あるいは、釣った魚のうちの一部だけを持ち帰るケースが多いです。
昔はスカリを使って活かしておくことが多かったのですが、近年はストリンガーに掛けて、泳がせておくのが一般的になりました。
釣った魚の大きさや数などから、持ち帰るかどうかの判断を先送りにできるという点で、手軽な操作で活かしておけるストリンガーは有用です。
針結び器
紀州釣りは底を流す釣りなので、ハリスに傷が入りやすく、針を結び直すことが多い釣りです。
また、エサとりのフグにハリスを噛み切られたり、ベラやチャリコに針を飲まれてハリスが痛むということも良くあります。
チヌを釣って、すぐに手返しよく再開したい時など、迅速かつ確実に針が結べる針結び器は、非常に役に立つ便利グッズです。
これを使い始めると、針を結び直すのに面倒がないので、不精をせずに済み、結果としてハリス切れで獲物を捕り逃すケースも減るので、メリットの多い便利グッズです。
針結び器の有用性について、詳しくはコチラをどうぞ
以上で、紀州釣りに使うタックル、必要なサポートアイテム、役に立つ便利グッズの紹介を終わります。
結構あれこれと必要な釣りではありますが、紀州釣り専用というわけではなく、他の釣りでも共通で使える釣り道具ばかりです。
すでにこれらの道具を持ち合わせている方は、波止の黒き帝王クロダイを仕留めるために、魅力ある紀州釣りを始めてみてはいかがでしょうか。
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