釣りの仕掛けについては、一から自分で作る方もいれば、すでに完成仕掛けとして販売されているものを使用される方もいるでしょう。
ただ、波止釣りなどで使うサビキ仕掛けのように、作るためにはそれなりの知識と労力が必要なものになれば、製品化された仕掛けを購入して使う人がほとんどです。
このような仕掛けは、自分で作っても非常に手間が掛かり、コスト面でも決して優位性があるとは言えないため、自分で作ることで得られるメリットは少ないと言えます。
それでは、釣り針については、いかがでしょうか。
仕掛けと同じように、ハリスとバラ針を用意して自分で結ぶ方もいれば、ハリス付の釣り針を購入される方もいるでしょう。
ただし先の例と違って、釣り針については自分で結ぶことに圧倒的なメリットが生じます。
針交換が必要になっても、ハリスはそのままでバラ針だけを交換することができるので、利便性やコスト面から、釣り針は是非とも自分で結べるようにしておきたいものです。
最も良く使用される基本的な釣り針の結び方に、【外掛け結び】と【内掛け結び】と呼ばれる方法があります。
当サイトでは、【外掛け結び】と【内掛け結び】の手順について紹介した記事を用意しています。
波止釣りを行う上では、汎用的に使用できるこの2種類の結び方を、覚えておけば良いかと思います。
ただ、仕掛け作りに慣れていない初心者さんや、手元の器用さに自信がない方、あるいは目が悪いことで自分で釣り針を結ぶのも億劫だという方もいるでしょう。
そこで、ここでは、誰でも簡単お手軽に釣り針が結べる便利グッズである針結び器とその使い方について紹介します。
【針結び器】釣り針を結ぶ便利グッズの使い方
針結び器とは、その名が示す通り、釣り針に釣り糸(主にハリス)を結ぶ際に使用される釣り道具(機器)です。
ときどき、【針巻き器】や【糸巻き器】という用語が使われることもありますが、現在での正式名は【針結び器】と言ってよいでしょう。
まずは、針結び器がどのような道具であるかを確認してみましょう。
針結び器の外観と特徴
以下は、管理人が現在使用している針結び器で、釣り用品のトップメーカーであるダイワ(DAIWA)製の【速攻 針結び器】という製品です。
ダイワ(Daiwa) 速攻 針結び器
以前はナショナル製で年代物の針結び器を使用していましたが、この針結び器を購入して、2021年1月時点で約5年ほど使用しています。
因みに、ナショナル製の針結び器は、ハピソン(Hapyson)というブランドへ移管され、現在も根強い人気で支持されています。
針結び器の上の写真で示すように、ほとんどが、このように片手に収まる大きさで、機器の構造は至ってシンプルです。
針をセットする部分と、糸をセットする部分があり、乾電池でモーターで回して針に糸を巻くというだけの構造です。
針結び器の実売価格は2,000円から4,000円程度までで製品によって幅がありますが、機器の性能には大差がなく、簡単に壊れるようなこともありません。
ただし、最近ではノンブランドのバッタもんの製品も色々と販売されており、安い反面不具合も多いのでその点は注意が必要です。
針結び器の使い方
パッケージ内の説明書
引き続き、ダイワ(DAIWA)製の【速攻 針結び器】を例にとって、針結び器の使い方を紹介します。
この製品の商品パッケージ内の台紙には、製品の仕様と使用方法が示されていますが、Hapysonの針結び器には取扱説明書が同封されていたりします。
いずれの使い方も同じようなものですが、工程数を確認すると15工程に分けて丁寧に説明されています。
ただ、いずれの工程も数秒で実施できるものばかりで、実際には以下のように簡略して考えて支障ありません。
- 針セット
- 糸セット
- 針に糸を巻く
- 余った端糸をカットする
この4ステップの作業ですが、商品を使い慣れてくれば、1分程度で結び終えることが出来ます。
使い方は至って簡単ですが、作業工程の一部を画像で示しておきましょう。
針と糸をセットした状態
スライドパーツを下側に下げ、フックセットボタンを押して針をセットした後、糸押さえに糸を挟んでハリスをセットした状態です。
ここまでの操作ですでに15工程のうち8工程が終了していますが、だいたい20秒程度でこの状態までもってこれます。
ローターが回転し針に糸を巻いている所
上部のスイッチをONすると、電池で動くモーターが歯車を回転させ、針のまわりに糸を巻いていきます。
ローターが止まり結び終えた所
4回転か5回転したらスイッチを離しますが、針のまわりにキレイに糸が巻かれているのが確認できます。
糸を引き締め、結びあがりの状態
スライドパーツを上側に上げ、本線を引けば結び目が締まります。
フックセットを押して針を取り外せば針の結びは完成しており、上図のように内掛け結びで結ばれているのが分かります。
念の為に、端糸と本線を引っ張り合ったり、針の腹を持って本線をグッと締め込んでおけば完璧です。
余った端糸をカットして使いましょう。
ご覧のように針結び器を使うことで、手で結ぶよりも迅速で丁寧な仕上がりになります。
巻きの回数の増減も自由自在ですので、使用用途に合わせた強度設定が可能です。
先に書いたように、基本的な釣り針の結び方の代表的なものに、【外掛け結び】と【内掛け結び】と呼ばれる方法がありますが、嬉しいことに針結び器を使用すると【内掛け結び(本結び)】で結ぶことが出来ます。
内掛け結びは外掛け結びに比べて結びの難易度が高く、その変わりに結び目の締まりや強度が強いという特徴があり、釣り針の本結びとも呼ばれています。
(厳密に言うと本結びは、結びの工程が少し違うのですが、最近では内掛け結びを本結びとして紹介しているケースが多いです。)
強度の高い内掛け結びができるといった点においても、針結び器を使うことで得られるメリットは大きいものがあります。
針結び器のメリットとデメリットのまとめ
針結び器を使うことで得られるメリットとデメリットを、簡単に箇条書きでまとめておきましょう。
まずはメリットについてです。
針結び器のメリット
- 手で結ぶよりも速く結ぶことが出来る
- 結びの仕上がりが良く、バラツキがない
- 巻きの回数が増やしても簡単に結べる
- 根掛かりなど頻繁に針が飛ぶ釣りで重宝する
- 労力不要で、積極的な針交換ができ、釣果に対してプラスに働く
- ハリスの無駄がなくなるのでコストメリットが生じる
- 長く使え、使うほどにコストパフォーマンスが高くなる
- 初心者でもベテランでも同じレベルで仕上がる
次にデメリットについても把握しておきましょう。
針結び器のデメリット
- 2,000円から4,000円程度の初期投資が必要
- 乾電池式なので、定期的な電池交換が必要
- 海に落としてしまうとアウト
メリットについては説明は不要かと思いますが、少しだけ補足しておきます。
針結び器の使い方は簡単で、とにかく針を迅速正確に結べるため、一度使い始めると手放せなくなります。
特に冬場などは指かかじかんで、針を結ぶのも億劫になりますが、こんなときでも針結び器があれば針を結ぶのに苦労することはありません。
釣り針を自分で結ぶことが当たり前になれば、糸付き針を購入することも無くなりますので、コストの削減にも繋がります。
また、穴釣りなど根掛かりが頻発するような釣りでは重宝し、あらかじめ針を大量に用意しておく際なども、あっという間に準備できます。
なお、デメリットは無理くり上げたような感じで、実際にはデメリットと呼べるようなことではありません。
電池が少なくなって来れば、ローターが周るスピードが徐々に遅くなってきますので、電池交換時期は事前に察知できます。
電池が切れ始めてきても10本や20本の針は結べ、その日の釣行で切れてしまうこともありませんので、予備を用意しておく必要もありません。
また、ここで紹介した針結び器には、落下防止のロープ取り付け穴がありますので、ストラップを付けておくなどすれば、海に落としてしまうことも防止できます。
針結び器はメリット多く、デメリットはほぼないコスパ最強の便利グッズだと思って頂ければ良いかと思います。
DAIWA 速攻 針結び器の実演
結びの部分だけだと、ゆっくり解説しながらでも1分半程度の実演動画になりますので、宜しければご覧下さい。
針結びのスピードや仕上がり具合、いかがでしたでしょうか。
自分の手で内掛け結びをされている方には、特に、針結び器の利便性の高さについて、納得頂けたのではないかと思います。
お勧めの針結び器
最後にここで使用したDAIWAの針結び器に加え、Hapysonから細糸用と太糸用の2機種のおすすめの針結び器を紹介します。
記事中でも書きましたが、最近はバッタもんが増えており、中にはキチンと使えるものもあると思いますが、総じて製品レベルはワンランク下がります。
釣り針の結束は、仕掛けの中でも重要ポイントの一つなので、大物を取り逃して後悔先に立たずとならないよう、信頼のあるブランド製品をご検討されることをお勧めします。
上記で紹介しました、管理人が現在使用している針結び器です。
ピストル型で握りやすく、小さなポケットにも入る大きさですので、釣行の際は肌身離さず身に付けています。
Daiwaブランドなので性能に問題がないのは勿論、薄くて軽いのは嬉しいです。
【仕様 / 規格】
- 厚さ:約26mm
- 重量:約70g(電池別)
- 電源:単4形乾電池×2本(別売)
- 巻き付け可能本数:約500本(1回で5巻の場合)
- 適合糸:ナイロン/フロロ0.1~6号
ハピソン(Hapyson) 乾電池式 針結び器 細糸用 YH-713
ハピソンでは非常に多くの針結び器のラインナップが取り揃えられています。
ここで紹介する商品は、上記ダイワの針結び器と同じような性能の商品ですが、本体価格はコチラがかなり安いこともあり、売れ筋商品となっています。
【仕様 / 規格】
- サイズ:92×44×68mm
- 個装サイズ:高さ95×幅54×奥行146mm
- 個装質量:約117g(電池込)
- 適合針:伊勢尼1~15号、袖2~12号他
- 適合糸:ナイロン/フロロ0.1~6号
- 電池寿命:約500本の針結び可能(アルカリ)
ハピソン(Hapyson) 乾電池式 針結び器 太糸用 YH-714
上記の製品の太糸用で、通常の堤防釣りでの用途は少なく、船釣りや大型の青物、磯の大物などを行う方向けです。
フロロに加えて、PEラインの編み込みなどを合わせて行う場合も、太糸用だとやりやすいですね。
【仕様 / 規格】
- サイズ:約92×46×68mm
- 個装サイズ:高さ95×幅54×奥行146mm
- 個装質量:約121g(電池含む)
- 適合針:伊勢尼9-15号/ヒラマサ針10-14号etc
- 適合糸:ナイロン/フロロカーボン 3-14号
- 使用電池:単4型乾電池2本
- 電池寿命:約100本の針結びが可能(アルカリ使用時)
以上で、釣り針を簡単迅速に結べる便利グッズ【針結び器】に関する紹介を終わります。
釣り針を自分で結べる方にとっても、初心者さんなどまだ釣り針が結べない方にとっても、針結び器のコスパの高さは魅力的で、管理人としても、強くお勧めできる釣りの便利アイテムです。
これまで針結び器を使ったことがない方は、是非一度、ご使用を検討されてみてはいかがでしょうか。
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サビキ釣りでアミエビをカゴに詰める便利グッズ【すいこみバケツ】
コメント
コメント一覧 (4件)
このブログは素晴らしい。買い物が増えますけど・・・
以前紀伊国屋でこの人かな?とか思いましたが、確認する勇気なしです(>_<)
こうした内容を繰り返していってほしいです。
サビキはありますが、カゴ釣りについて無いですか?
今後も期待しています!
匿名さま
いつも記事をご覧頂き、有難う御座います。
最近は釣行に出られていませんが、下津へ行く時はいつも紀の国屋に寄っていますので、もしかしたらお会いしているかもしれませんね。
カゴ釣りについても少しばかり経験はありますが、私が行っているのはトツカ狙いをベースにした五目釣り仕掛けのようなものです。
自作天秤を使った軽い仕掛けのものですが、こちらは今後機会を作って紹介できればと思います。
ただ、ジェットカゴを使った遠投カゴ釣りの方は、タックルは揃っているのですが、正直あまり経験がありません・・・というか、釣果の方が芳しく無いので、どうしても五目釣りに逃げてしまいます。
こちらは今後、少しばかり経験値をためて、当ブログで紹介できる日がくるように頑張ります。
今後とも宜しくお願いします。
Daiwaの針結び器買ってみて使っています。ほんとに簡単だし超便利で、手放せなくなりました。
他にもおすすめの釣り道具ってありますか。
Kazuさま
こんばんわ、Kazuさん。
私もエサ釣りでこの針結び器を持って出ない日はありません。
記事がお役に立てて幸いです。長く愛用してやって下さい。
Kazuさんがどのような釣りをされるか分かりませんが、他の便利グッズだと・・・高速リサイクラーなどどうでしょうか。
ルアーフィッシングをする人には必須ともいえる便利グッズですが、エサ釣りをする方でも一度使い始めたら、これなしではリールの糸巻きができなくなります。
以下に当サイトの記事のURLを貼り付けておきますので、宜しければご検討ください。
https://tsurineta.69moons.com/tackle-recycler/
今後とも当サイトを宜しくお願いします。
ガチろっくん