カサゴを中心とした根魚の穴釣りほどシンプルで、確実に釣果を得られる釣法はないと言っても過言ではありません。
シンプルゆえに地味な印象も拭えませんが、釣れる魚の質の良さも考えれ合わせれば、穴釣りのコツさえつかんでおけば【ボウズ】を避けるための手段としても打って付けの釣りだと言えます。
特に初心者の方には、このシンプルな釣法をある程度マスターしておくことをお勧めしたいと思います。
そして、実際にこの釣りで釣果を得れば穴釣りに対する印象も変わることでしょう。
実際に、時合の合間の片手間で行うだけでなく、この釣りに専念している釣り人も少なくはないのです。
かくいう管理人もカサゴ(ガシラ)もお土産にと考えて釣行に出る時は、必ず穴釣りのタックルを持って出掛けます。
当サイトでは、穴釣りとはという基本的な内容をはじめ、穴釣りで使用するタックルや仕掛け、エサはもちろん、穴釣りの天敵である根掛かり回避のコツまで、様々な内容を紹介しています。
本記事でも引き続き、穴釣りに対する管理人の知識と経験をもとに、穴釣りで釣果を伸ばすための心得について纏めたいと思います。
これから、この釣りに取り組もうと考えている釣り人の一助となれば幸いです。
穴釣りのことをあまりご存じなく基本な内容から知りたい方は、穴釣りの基本的な情報と釣法について紹介した記事がありますので、まずはコチラをどうぞ。
上記の記事を既にご覧頂いている読者様については、本記事は続編と考えてもらえば結構かと考えます。
穴釣りのシンプルさを前面に出した前記事でしたが、記事の最後に記載したように、この釣法にも相応の難しさは存在します。
穴釣りでそれなりに釣果を伸ばそうと思えば、ちょっとした釣り方のコツや注意すべき事が数多くあります。
本記事ではこれら穴釣りを行う釣り人が心得ておくべき点を纏めています。
【穴釣りマスター】への道 穴釣りのコツと3箇条の基本的心得とは!?
それでは早速、穴釣りを行う釣り人が心得ておくべき事の中で、最も基本的かつ重要な要素について、心得3箇条として紹介しましょう。
ただし、3箇条とはいえ一言では紹介できないので、その具体的な内容は項目に記載します。
【その1】ロックフィッシュが相手の穴釣りは待ちの釣りに非ず!!
穴釣りはシンプルで取り組みやすく、ロックフィッシュ(根魚)の釣果を得やすい釣りだということは、これまでにも再三お伝えしてきました。
ただし、テトラポッドの上で胡坐をかいて、仕掛けを落として待つだけで獲物が得られるほど、甘い釣りでもありません。
まずは穴釣りを行う際に、攻めの意識を持つことを心掛ける必要があります。
ここでいう攻めの意識というのは、以下に示すような内容になります。
穴釣りは基本的にフットワークの釣りだと心得よ!!
基本的に朝夕マズメ時や夜釣り以外の日中ロックフィッシュは、自身の隠れ場である穴から動かないものとして認識しておいた方が懸命です。
一つの穴で単にアタリを待ち続けるのでは、釣果を伸ばすのは困難です。
穴釣りにおいても、狙った穴に獲物を呼び込んで釣る方法もありますが、様々な前提条件をクリアする必要があり、相当な忍耐力も必要になります。
それゆえ穴釣りは基本的にフットワークの釣りだと認識しておきましょう。
アタリの無い、あるいはアタリが無くなった穴で粘り続けるよりも、獲物が潜んでいる穴を探り歩く方が、明らかに効率良く獲物をゲット出来るのです。
それゆえ、穴釣りという釣り方は探り釣りの1種に分類されます。
座して待つより、リスクを冒して攻め込むべし!!
次に、釣り方のコツとして誘いを掛け続けることも釣果を伸ばす重要な要素となります。
ロックフィッシュの中には、メバルやアイナメなど上から落ちてくるエサに興味を惹かれるターゲットが少なくありません。
また、穴の中という視界の狭くなる特殊な場所で、エサがターゲットの目に触れるためには、ある程度大きな動きも必要となります。
穴釣りで上下の誘い(リフト&フォール)を繰り返す行為は、根掛かりや仕掛けの破損のリスクを大きくしますが、これを承知の上で積極的に誘いを掛けて欲しいと思います。
特に魚の活性が高い時合では、ターゲットもかなり上層まで上がってきていることが多く、目の前のテトラの裏側(深さ数十センチの場所)に張り付いているなどといったことも珍しいことではありません。
潮の流入のある穴の中で、仕掛けを浮かす、仕掛けを動かすといった行為は根掛かりリスクを増大させます。
しかしながら、潮が動いている時ほど、誘いを掛けながら、広範囲な棚を探ってみることは釣り方のコツの一つで、良い釣果に繋がります。
活けエサで、穴に籠もったターゲットを引きずり出せ!!
更に、穴釣りでは使うエサの動きにも注意を払いましょう。
生き餌を使うことを前提に書きますが、エサの動きが良く、弱りにくい針の刺し方を基本と考えましょう。
青イソメのような動きの良いエサを使う場合でも、通常は通し刺しでカットしながら使えば問題ありませんが、活性が低くアタリがない時ほどこの点を意識します。
“チョン掛け”は虫エサが最も良く動き、魚へのアピール度が抜群に高い刺し方になります。
エサが弱りにくく、エサを丸呑みしてくるロックフィッシュに対して、最も効果的と言えます。
そして、シラサエビの“ホホ掛け”は、エビが海中でピンピンと跳ねるように動き、魚へのアピール度が抜群に高い刺し方になります。
尻刺しよりもエサが弱りにくいのですが、小さなエビには向かないというデメリットもあります。
穴釣りは、仕掛けを穴に落とし込むだけなので、ショックでエサが外れることが少ない釣法です。
このように、虫エサならチョン掛け、シラサならホホ掛けなど、普段あまり使わないようなエサの刺し方に変えてみるなど工夫します。
そして、動きが悪くなった生き餌については、面倒でも積極的に交換することが釣果を伸ばすことに繋がります。
このように穴釣りはシンプルで地味な釣りに見えますが、どっしりと腰を据えて行える釣りではありません。
釣り場所(ポイント)の移動も伴いますので、釣具の小物はポケットに、タックルは全てを片手で持てる程度とし、身軽な状態で臨む必要があります。
再度お伝えしますが、この穴釣りで釣果を伸ばすコツは、積極的な攻めの姿勢を保ち続けることです!
【その2】穴釣り最大の敵“根掛かり”に怯むことなかれ!!
穴釣りを実際に行っている人なら言わずと知れたことですが、穴釣りは魚との戦いであると同時に、根掛かりとの戦いでもあります。
穴釣りのポイントが岩場の隙間であることから、ある程度のオモリと釣り針のロストは避けられません。
調子が悪いと、1回投入するごとに仕掛けを失い、連続で3回も4回も仕掛けを作りなおすという、不毛な作業に追われる場合もあります。
穴釣りをするのであれば、十分な仕掛けの事前準備と、そういう釣法なのだという割り切りが必要となります。
また、根ズレによって、ロストまではいかなくとも、当然仕掛けは経時的に傷んできます。
この傷んだ仕掛けの交換時期にも気を払い、疑わしきは交換することをお勧めします。
これまで管理人も、仕掛け交換で不精をしたが為に、大物がヒットして痛い目を見たことが一度や二度ではないからです。
根掛かりを完全に回避する方法はありませんが、多少なりとも軽減するための方法はいくつも存在します。
仕掛けそのものの工夫、仕掛けの投入方法、誘いの入れ方、穴の見極めなどがそれにあたりますが、この根掛かりの回避策、軽減策については、この項では紹介しきれないので、また別の機会に紹介しようと思います。
最も効果が大きい、仕掛けの工夫で根掛かりを軽減する方法を紹介しています。
【その3】同じ釣り場に足繁く通い、ポイント【アタリの穴】を掌握せよ!!
どのような釣りでも当てはまるでしょうが、穴釣りにおいてもビジターが十分な釣果を出そうとすれば、相当な知識と技術が必要となります。
もちろん普段人が入れないような特別な釣り場や、渡船で一文字に渡してもらうとなれば、あっさりと好釣果を出すケースもあるのでしょうが、そういうケースは稀です。
管理人が主戦場としている大阪泉南や和歌山北部の釣り場も、昔に比べると随分魚影が薄くなってしまいました。
穴釣りだけに限らず、釣りそのものが行いやすい場所ほど、魚が擦れてしまっていたり、リリースサイズのものでも持ち帰られてしまい、魚影が薄くなってしまったのでしょう。
穴釣りのターゲットとなるカサゴを中心としたロックフィッシュ(根魚)は、特に成長が遅い魚に分類されます。
そのような条件下でも、キッチリと釣果を出す為には、その釣り場に足繁く通い、ポイントを熟知するしかありません。
ただし、釣り場でポイントとなる穴を探す前に、まず穴釣りに適した釣り場であるかどうかの判断が必要となります。
それぞれの釣り場には、必ずと言って良いほど、穴釣り常連のオジサンが存在します。
足繁く通う価値があるか否かは、他人の釣果を目にする事、素直に教えを乞うことが何よりの近道でしょう。
そして、穴釣りでポイントとなる場所を探り続けると、以下で紹介するような経験をすることがあります。
この経験の積み重ねが、その釣り場における【穴釣りマスター】への道程と考えれば良いでしょう!!
ターゲットが寄り付く【アタリの穴】を探し出せ!!
どのような釣り場でも、一つの穴で5匹・6匹と立て続けに釣果が上がる特別な穴があります。
ガシラマンションなどと呼ばれることもありますが、大当たりの穴なら二桁の釣果が上がるようなポイントも存在します。
釣り人にとって、穴の奥がどのようになっているのかまでは知る術がありませんが、その穴が特殊なポイントであることはすぐに理解できます。
この特殊なポイントには、そのタイミングで一旦釣り尽くしたとしても、時間が経過すればまた新たな魚が居着くようになります。
こういった好ポイントを含めて、どれだけ多くのヒットポイント(マイポイント)を自分のものに出来るかが、その釣り場での釣果を決定づける要因になります。
アタリがあっても、根掛かりが多い場所には拘るな!!
残念なことに、魚のアタリはあっても、かなりの高確率で根掛かりする場所があります。
一度アタリを経験したり、一匹の釣果を得たいがために、仕掛けを2本・3本と失ってもその穴に拘ってしまうケースがあります。
人間の心情でしょうか・・・リスクの大きい穴ほど、何か大物が潜んでいる気がしてしまうのです!!
このようなポイントに拘れば、仕掛けのロスだけでなく時間のロスにもなり、折角の時合を逃してしまうかもしれません。
特にオモリが挟まって道糸からロストする場所は、繰り返す可能性が高いと言えるでしょう。
そして例え魚を掛けても、確実に取り込める保障もなければ、仕掛けの痛みが激しく、バラしてしまうリスクも高くなります。
こういった根掛かりが多発するポイントに対しては、例え魚影を感じても、あっさりと見切りを付けことも重要なポイントです。
穴釣りでも時合がある事を認識し、攻め時を見極めよ!!
朝夕のマズメ時、潮の動きの有無、天候や水温の変化など・・・
細かく挙げればキリがないのかもしれませんが、釣り場や釣行日の条件ごとに時合は変化します。
比較的日中でも釣果が得られる穴釣りですが、確実に時合というものは存在するし、エサ取りの活発な動きに翻弄されることも日常茶飯事です。
すでにお伝えしたように釣り場に足繁く通うということは、これらの多くの経験を積み重ね、集中して狙うべき時合を読み解く為に必要な経験にもなります。
『夜釣りも含めて、食いが活発な時間帯に攻めるべきポイントを攻める』・・・当然のことなのですが、時合が分からなければ、絶えず移動を続けながら行う穴釣りで、これを実行するのは簡単な事ではありません。
また、折角の時合に仕掛けのロストを繰り返し、時間を無駄にしてしまっては、釣果を伸ばすどころではありません。
穴釣りであっても、全くもって魚影が感じられず、アタリがない時間帯を長く経験することはよくある事です。
それ故に、その釣り場におけるポイントをある程度把握できていたら、いざ時合に入った時には、そのポイントで一気に釣果を伸ばせるよう、万全の準備を行って臨むということです。
以上、管理人の経験から、穴釣りを行う場合の重要ポイントを、基本心得3箇条として紹介させて頂きました。
三箇条とは言っても、細かく枝分かれしていますので、押さえておくべきポイントは数多くあります。
経験者には良く知られた内容も含まれているとは思いますが、初心者さんにもまずは、この魅力ある穴釣りを経験してもらい、【穴釣りマスター】への第一歩を踏み出してもらえれば幸いです。
記事中にも出てきましたが、穴釣りをマスターする上で、最も重要な要素である根掛かり対策についてはコチラをどうぞ。
根魚(ロックフィッシュ)の穴釣りで有用なブラクリ仕掛けの種類
当サイトでは、釣行記録も含めて、穴釣りに関する紹介をたくさん紹介していますので、是非とも他の記事も合わせてご覧下さい。
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